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サシガメ「Wikipedia」より

 中南米を中心に、世界で600~700万人が感染しているとされる「シャーガス病」。サシガメ(カメムシの仲間)を媒介として、クルーズトリパノソーマという原虫に寄生されることで発症する人獣共通の疾患だ。感染すると人間の体内で臓器の巨大化が引き起こされることもあり、心臓や腸が破裂するリスクも伴う恐ろしい病だ。

 シャーガス病の病期には急性期と慢性期の2種類があるが、感染後、急性期に気付かず10年以上発症しない場合もあるため、「沈黙の病気」とも呼ばれる。しかし、感染していることに気づかないまま生活していると、ある日突然死に至るかもしれないのだ。


■シャーガス病、その2つの病期

 シャーガス病の特徴として、急性期には熱や痒み、下痢など一時的でありふれた症状しか現れない。だが、診察を受けると実際には肝臓や脾臓が腫れているという。またこの段階で、まぶたが腫れる“ロマーニャ徴候”と呼ばれる症状が出る。これも数週間で自然になくなるのだが、シャーガス病が治ったわけではない。

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ロマーニャ徴候が出た少年「Wikiwand」より

 その後、数十年あるいは生涯シャーガス病を発症しないこともあるのだが、慢性期を迎えた感染者の30%には心臓肥大・心不全などの心疾患が起き、10%には食道や結腸の肥大化などの消化器疾患が現れる。実際に消化器疾患を発症した患者のお腹は、恐ろしいほど膨れ上がり、摘出された腸はおぞましいほどの太さに成長している。

 シャーガス病は、1909年にブラジルの医師、リベイロ・ジュスティニアーノ・シャーガスが発見したことから命名された。急性期に投薬治療を受ければ、ほぼ100%治癒することができるのだが、発見から100年が経った現在もハッキリとした治療法が見つからず、対症療法しか対策がない。アメリカでは「第二のエイズ」とまで報道されたシャーガス病。日本にはサシガメが生息しているものの、クルーズトリパノソーマは寄生していないため、感染することはない。しかし、中南米を旅行した際には気をつけたい病だ。
(文=北原大悟)

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