>  >  > 宇宙線を食糧とするエイリアンの存在が濃厚に

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 人類が宇宙旅行や惑星間移住を試みるにあたり、大きな障害となるもののひとつが宇宙線である。宇宙線とは、宇宙空間内を飛び交う高エネルギーの放射線のことで、地球にも毎日多量に降り注いでいるが、地球上では磁場の影響や大気によって吸収されるため、生物にほとんど害を与えない。しかし、ひとたび地球を出れば話は別だ。宇宙線は生物にとって極めて有害で、細胞の中のDNAを切断してガン化を誘発したり、脳に損傷を与えて記憶喪失や認知症の引き金になったりするという。もしも火星探査ミッションを行った場合、宇宙飛行士の寿命は平均より15~24年短くなるという予測すら存在する。

 このように我々にはとても危険な宇宙線であるが、広い宇宙には宇宙線からエネルギーを得るタイプのエイリアンが存在するかもしれないと、最近科学者たちの間で話題になっているようだ。今月14日付けの英紙「The Daily Mail」が報じている。


■発見された細菌「Desulforudis audaxviator」

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 ことの発端は、とある微生物の発見だった。南アフリカにある鉱山の地下2.8kmで発見された「Desulforudis audaxviator」という細菌は、驚くべきことに放射線の恩恵を得て生きている可能性があるという。この細菌が見つかった鉱山の地下深くには、もちろん太陽の光は届かないし、炭素も酸素も存在しない。しかし、ウラン鉱石から発せられる放射線が岩を分解して、硫黄や水などの分子を作り出しているため、細菌はそれを吸収して糧とし、放射線からのダメージを修復するプロセスまで行っているという。

 米ブルーマーブル宇宙科学研究所の研究者ディミトラ・アトリ氏は、火星のように大気や磁場の影響が少なく、宇宙線が星の表面にまで達しているような場所では、Desulforudis audaxviatorのような微生物が生存できるかもしれないと考えた。そこでアトリ氏がコンピュータシミュレーションを行ったところ、実際に宇宙線が小さく安定して降り注いでいる環境では、微生物が生存し得るという結果が得られたのだった。アトリ氏の論文は、今月5日に学術誌「Jornal of the Royal Society Interface」に掲載された。

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