>  > イスラエル軍は日本の中小企業が支えていた

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■国際的にはまったく評価されていない日本製武器

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パトリオットミサイル 画像は「Wikipedia」より引用

「武器輸出禁止三原則」が2014年に見直され、日本企業の持つ軍事技術が海外に移転できるようになった。同時期に「自衛権」という言葉も再定義され、アメリカの同盟国にまで武器の輸出対象が拡大されている。

 法改正後の最初の輸出案件は、2014年の三菱重工のジャイロだった。これはミサイルの姿勢制御に有効な技術で、パトリオットミサイルに採用された。当然のことながらパトリオットミサイルはアメリカの同盟国にも販売されている。韓国、台湾に加えて、エジプト、サウジアラビア、イスラエルなどが購入し、中東の戦場にも配備されている。

 さて、この武器輸出に関わる新しい原則が制定された背景には、アベノミクスでの経済成長目標があった。各国の国防予算は膨大である。だから、武器輸出を解禁すれば日本のGDPが大きく増えるのではという期待があったのだ。ただ、その点では政府の思惑は外れたようだ。何しろ日本製の武器は、グローバルな視点で見ると高い評価を受けていない。国際的な武器の展示会でも、日本企業のブースはそれほど賑わっていないのが実情だ。


■各国が注目するのは、日本の中小企業の技術力

 しかし、各国の武器調達担当者がひそかに注目していることがある。それは日本の町工場だ。

 ドラマの『下町ロケット』(TBS系)をご覧になった方ならピンとくるだろう。ドラマの中で、大企業である帝国重工が開発する宇宙ロケットの心臓部のバルブシステムは、下町の佃製作所でなければ作ることができなかった。実は、現実もドラマの通りなのだ。各国の軍関係者が注目するのは、日本の巨大企業ではなく、小さな町工場の持つ技術力だ。だから蒲田や東大阪の町工場には、最近になって奇妙な顧客が訪れることが増えたという。

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画像は『下町ロケット』より引用

 これら町工場が持つ技術には、たとえば金属に特殊な銅線を独自技術で巻いたコイルがある。単純な部品なのだが、町工場のノウハウをもってするとモーターやセンサーを正確に作動させることができるようになる。

 そして、従業員20名ほどを抱える下町のレンズメーカーでは、イスラエル企業の発注で30km先の映像を鮮明に映し出す特殊なレンズセットを納入している。新宿都庁の展望台から望遠鏡で覗いたとすれば、東京ディズニーランドが18km、横浜のみなとみらいが26kmの距離にある。だから、30kmというとさらにその先だ。それがこの特殊な望遠レンズを使うと、人物の様子まで鮮明な画像として捉えることができるのだ。

 このレンズセットは、10枚のレンズを組み合わせたうえで赤外線フィルターを通すことでそれだけの高性能を達成している。レンズの精密な加工技術と高度な商品開発力、そのどちらが欠けてもこの性能のレンズセットは生産できない。用途はイスラエルの無人偵察機ではないかといわれている。そして実は、この話には先がある。

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