>  > ペンタゴン制作のディストピア動画!

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 西暦2030年――。だいぶ先の未来のようであり、すぐそこまで来ている時代のようであり。その頃の地球がどんなふうになっているか想像してワクワクする人もいるだろうが、米軍がひそかにシミュレーションした“未来の地球”を目の当たりにしたら、知らないほうが良かったと思うかもしれない。

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The Intercept」の記事より

■2030年、大都市が無法地帯に

 米ニュースサイト「The Intercept」(10月13日付)は、ペンタゴン(米国防総省)の「Joint Special Operations University:JSOU(統合特殊作戦大学)」が教材として使ったビデオを手に入れたと報じている。これは、米国の情報公開法を行使して合法的に入手したもので本物に間違いない。この『巨大都市:その未来と浮上する複雑性(Megacities: Urban Future, the Emerging Complexity)』と題された5分ほどの動画は、ズバリ、巨大都市で近未来に起こりうる最悪のシナリオの一部始終だ――まさにディストピアな未来。

Megacities: Urban Future, the Emerging Complexity - A Pentagon Video 動画は「YouTube」より

 ビデオを観てもらうのが一番だろう。陰鬱な旋律が流れる中、不穏な声が回避不能の未来予想図を告げる。次々と映し出される貧民窟や暴動、破壊の数々……まさに無法地帯だ。ビデオに登場する「巨大都市」とは、人口1000万人以上、最新の米軍による調査で“憂慮される情報”が確認された場所とされている。ナイジェリアのラゴス、バングラディッシュのダッカ、もしくはニューヨークの可能性もあるが明言を避けている。

 このビデオは、今年前半にJSOUで行われたテロ対策特殊精鋭部隊の訓練に使用されたそうだ。ちなみに、JSOUはアメリカにおける最も優秀な部隊育成を目的に、米国特殊作戦司令部が米軍の傘下組織として運営しているという。米陸軍報道官ウィリアム・レイヤー氏は「The Intercept」に対し、「このビデオは米軍オフィシャルレポート『巨大都市と米軍』を基に制作し、巨大都市で起こりうるリスクの対応を学ぶため、軍内部の人間に限定して視聴させました。ビデオの製作者は明かすことができません」とメールで回答している。

urbanfuture2.JPG
画像は「YouTube」より

■米陸軍「軍が対処できない危機が起きるだろう」

 また、この『巨大都市と米軍』だが、2014年春に報告されたとき米陸軍は「現段階で、米軍は準備不足だ。我々には都市部での激戦における長い歴史がある。しかし、今後、これまでの経験では対処しきれない複雑な環境と我々の持つあらゆる資源をも上回る危機が起きるだろう」と警告していたという。

urbanfuture4.jpg
画像は「YouTube」より

 だが、この空恐ろしいディストピア絵巻に対し、冷ややかな見方をする者もいる。『スラムの惑星―都市貧困のグローバル化(Planet of Slums)』(日本語版:明石書店)などの著作で知られる都市社会学者のマイク・デイヴィス氏だ。

「これってファンタジーですね。あたかも巨大都市の特殊軍事学が存在するかのような匂わせ方で。大都市には必ずスラムが存在し、そこではギャングが敵対しているから未曾有の方法を用いて戦うしかないかのような。まぁ、映画『ブラック ホーク・ダウン』みたいなドンパチをパキスタンのカラチでっていうのはあるかもしれませんが、巨大都市なら必ずそうやって戦うしかないっていうのは、ちょっとこじつけな気がします」(マイク・デイヴィス氏)

urbanfuture3.JPG
画像は「YouTube」より

 少し前ならブラックジョークと思われたトランプ大統領の誕生。アメリカの鼻息が荒くなればなるほど、妙に冷静になる人が増えてきてもなんら不思議ではないのだが……。
(文=佐藤Kay)

参考:「The Intercept」、「Inquisitr」ほか

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コメント

1:匿名2016年12月11日 23:08 | 返信

マイク・ディヴィスなんて知らないし、本も読んだことないけど、ここにあるコメントがガセではなくホンモノなら、所詮市井の学者の研究や知性なんてその程度のものなんだろうなと思う。米軍の特殊作戦群はJSOCが統轄してるけど、実動部隊は映画や小説のようなドンパチばかりやってるわけじゃなくて、むしろ活動の大半はHUMINTやCIを含むインテリジェンス関連。つまり、敵を知れ! たとえば、本のタイトルからみても、あまり頭が良さそうじゃない前述の学者(笑)にもわかるような簡単な話をすれば、こういうこと。べつにイラクのテロリストだけじゃなく、いま日本のヤクザでも刀や銃だけでなく手榴弾なんかも持ってる組は、ちゃんと持ってる。手榴弾が入手できるんだから、もしもやろうと思えばバズーカやら機関銃やらも、バラすとかなんとかしてとにかくあらゆるコネやルートを使って、連中はそれらを入手できるってこと。そんなヤクザの中の巨大な勢力が、薬物ルートの確保やらなんやらで万一某外国勢力(工作機関や軍の情報部)とつながっていたとすると、日本政府の転覆を画策するその某国には非常に好都合ということになる。しかし仮に当局がそれを察知していても、米軍や自衛隊は直接動けない。つまり都市部に軍事的サボタージュ(妨害工作、破壊工作)の潜在要因が多数あったとしても、初動にあたるのは公安や警察ということなる。こうした状況から、もし連中や敵方のそうした動きがより本格的なものになってきたとき、米軍や自衛隊はどう対処できるのか。VRの話じゃなく沖縄の活動家の「活動」だって、実際には軍事的な観点からみれば、あれはあきらかに扇動、破壊活動に類するサボタージュ工作。でも、そうとわかっていても現状では米軍も自衛隊も手出しできず、せいぜい機動隊が警察官職務執行法にもとづいて対処するのみ。結局JSOUが講義に使うビデオで指摘しているのもそういうことで、ファンタジーどころか、まさに「今そこにある危機」レベルの話。

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