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使うと死ぬ究極のヒ素美白液「トファナ水」! ヒ素で白血病が治る?【ググっても出ない毒薬の手帳】


【ヘルドクター・クラレのググっても出ない毒薬の手帳】
第16回 ヒ素 後編

・前編触れた細胞を皆殺しにする理想の猛毒「ヒ素」! アノ色の絵の具も大量含有、ヒ素だらけの実態

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画像は「Thinkstock」より引用


■危なすぎるヒ素の美白効果

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ヒ素「Wikipedia」より引用

 ヒ素には意外な効能があることが知られています。それは女性が欲してやまない「美白」。そして意外過ぎる難病の治療薬です。純白の絹のような肌を手に入れることができる......という話があります。本当でしょうか?
 
 美白。現在でさえ決定打と言えるような美肌化粧品は存在しません、っていうか、そもそも化粧品ごときに肌の性質を変えるような薬剤が入っていてはいけないのですが

 医療用の塗り薬にもハイドロキノンやレチノイン軟膏、そしてレーザーシミ取りなどそれなりに効果のある薬や治療法はありますが、大量のシミを消したり、そもそも肌を白くするなんてことはかなり難しい部類です。

 効果から言えば、トファナ水。17世紀を代表する有名な毒物であり究極の美白化粧水です。飲むと人が死ぬ化粧水とか今では考えられませんが、時代は十七世紀、モルヒネも薬局で買えるおおらかな時代です(笑)。

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トファナ水を描いた絵画「A Blast From the Past」より引用

 トファナ水の成分は亜ヒ酸。イタリアの火山の近くでは天然ヒ素が産出し、それを炙れば簡単に酸化物になり、それを溶かしたものを化粧水として利用していたようです。

 ヒ素は強力な細胞障害性の毒というのは説明した通り、細胞のエネルギー源であるATPの合成を邪魔します。ところがどっこい、そもそもヒ素による皮膚炎の中には黒皮症という項目があります。ヒ素が皮膚に触れると、皮膚が防衛作用を働かせ、メラニンを大量に製造するというもの。さらに角質化が進み、皮膚がボコボコになります。さらに被爆し続けると砒素白斑黒皮症という、黒くなった肌に今度は白斑が生じてきます

 しかし、文献によると一時的に肌は汚くなるものの、その後、肌は白味を帯びていくという話があり、にわかには信じがたいですが、どうやら白くなるようです。

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ヒ素の色素沈着「manicore.com」より引用

 その原理はおそらく、細胞が外部から来るヒ素に対して必死の抵抗を行い黒化、さらに角質を増強して被爆ダメージを避けるようになりますが、次第にメラノサイトの層まで細胞が死んでいき、かろうじて残った細胞がどうにか薄い皮膚を作り、その皮膚にはメラノサイトを維持するだけの力もなく結果、白く見える......というものでしょう。

 間違いなくガンの原因にもなりますし、皮膚から入り込んだヒ素は体のあちこちを蝕みます。一時的に白い肌が得られても、その皮膚は、ちょっとした刺激で破れてしまうような脆いものででしょうし、あらゆる病気のリスクも増えるでしょうから、とてもオススメできるシロモノとはいえないでしょう

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