>  >  > ホリエモンの作ったロケットベンチャー「インターステラテクノロジズ」

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写真:メーヴェ(M-02J)で飛ぶ八谷氏


 今から33年前、宮﨑駿監督がリリースしたアニメ「風の谷のナウシカ」。その中に出てくる夢の小型飛行機メーヴェを16年かけて自ら開発した鳥人または超人がいる。その名も、八谷和彦(50)さんだ。

 今回トカナは、現在メディアアーティスト・東京芸術大学美術学部先端芸術表現科 准教授として活躍する八谷氏にロング・インタビューを敢行。メーヴェ開発に至る思い、超現実のVR開発や急速なAIの進化における第4次産業革命シンギュラリティに至る未来、小型ロケットビジネスから、ユニークな作品を生み出す成功哲学までに迫った。

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画像は、Thinkstockより

――八谷さんは、ロケットを愛する人たちが有志で手作りでロケットを作る「なつのロケット団」メンバーですが、どのような活動をしているのでしょう?

八谷 ニュースにもなりましたが、「なつのロケット団」は、堀江貴文さんがつくったロケットの会社「インターステラテクノロジズ」の前身です。秘密結社っぽく聞こえますが、実際は「ロケット作ってみようぜ」みたいな感じで人が集まってできた団体で、漫画家のあさりよしとおさんやSF作家の笹本祐一さん、ジャーナリストの松浦晋也さんなども名を連ねています。

 現在の「インターステラテクノロジズ」は専業の人たちが北海道で開発していて、僕らはそれを応援する感じで見守っています。第一線で若者主体の開発チームがガツガツやっているから、ちょっと我々は寒いんで、少し遠くでリツイートとかして応援しているみたいな(笑)。ただ、ロケットの打ち上げは当然行きますよ! 3月くらいにまた打ち上げがあるんで、そういうときには行って手伝おうと思っています。


――今後ロケット産業は活発化していくのでしょうか?

八谷 そうだと思います。また、超小型衛星を載せるための超小型ロケットなどは、誰もまだやってないですが、そこにマーケットがくることは見えています。実際、衛星はどんどん小型化していってるのに、小さい衛星を打ち上げるための小さいロケットがないんです。今は、大きなロケットのオマケ扱いとして打ち上げられるから、軌道も選べない。そこを、「インターステラテクノロジズ」のロケットでフォローしたいですね。

 前回のインタビューでも言いましたが、何か不便だと思ってる人がいるところには、仕事は発生するんです。

 今は中国でいろんなものが安く開発されていますけど、だったら日本はもっと高度で難易度の高いところに目をつけて、開発してくべきと思うんです。例えば航空とか宇宙とか。自分が飛行機作ったり、なつのロケット団に所属したり、インターステラテクノロジズがやっていることは、本来のまっとうなことをやっているつもりです。

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写真:東京芸大 上野キャンパス内にて 筆者撮影


――ベンチャー企業が今後のロケット開発の主流になっていくのでしょうか?

八谷 主流になんなきゃおかしいんですけどね。やるひとが少ないんで困ってますね。本当はあと2~3社あってもおかしくないと思うんだけど。優秀な若者はたくさんいるのに、優秀な中高年が少ないせいで、若者を引っ張り上げることもできないのが原因かもしれませんね。“優秀な”というのは、ベンチャースピリットがあり、エンジニアリング的に良い悪いを見極める力があり、もう一つ将来どうなるかが見えてる人のことです。堀江さんはその3つ持っている稀有な方だと思うんですけども。でも、全員がそれを完璧に持ちあわせていなくてもよくって、そういうセンスのある人の層が厚くなれば、そういう企業が確実に増えると思っています。


――副業的なものを認めて、中高年が事業を立ち上げやすくする環境づくりも重要ですよね。

八谷 そうです。その点、芸大は兼業規定が比較的ゆるいので助かってます。実際、先生は作家が多く、作家はみんな個人事業主であったり事務所持っていたりします。例えば建築科やデザイン科の先生は自分で設計事務所や会社を持っている場合も多いので、“兼業”をしてる場合が多いのですが、僕もそうですけど、そういうのは一般大学や企業でももう少し増えても良い気がします。

 だって、今大会社に所属する優秀な人が、自社の世界しか知らないなんて、もったいないですよね。大会社だっていつ潰れるかわからない時代なのにもかかわらず、いきなり世の中に放り出されたら、何もできない……となってしまう中にも、優秀な人がいるはずです。優秀な人の中でも、コミュニケーション力がある人達は世の中を渡っていけると思うんですけど、「コミュニケーション力がない優秀な人」というのも実際世の中にはいますから。

 そういう人たちが、野心的なプロジェクトとかベンチャー企業にどんどん参加できる世の中になればいいと思うんです。日本がこの問題を乗り越えて、仕事の流動性を上げれば、もっと面白いプロジェクトが立ち上がるんじゃないかと思ったりしてますけどね。

 読者の皆さんお待たせしました。次回はいよいよトカナ恒例の宇宙人に関して八谷氏に聞いちゃいます!乞うご期待!
(取材・文=中田雄一郎)

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●八谷和彦
1966年4月18日(発明の日)生まれの発明系アーティスト。
九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)卒業。コンサルティング会社勤務後(株)PetWORKs を設立。現在にいたる。
作品に《視聴覚交換マシン》や《ポストペット》などのコミュニケーション・ツールや、ジェットエンジン付きスケートボード《エアボード》やパーソナルフライトシステム《オープンスカイ》などがあり、作品は機能をもった装置であることが多い。また、311震災以後は「ガイガーカウンターミーティング」などサイエンス・コミュニケーション系の活動もちらほら。
2010年10月より東京藝術大学 先端芸術表現科 准教授。
・現在、ポストペットの新タイトル、PostPetVRのクラウドファンディングを展開中! ぜひチェックしてみてくださいね↓
https://camp-fire.jp/projects/view/14723

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