トラピスト1「地球外生命体を発見しても、接触は試みるな」ホーキング博士らが“人類滅亡・侵略”を危惧

トラピスト1「地球外生命体を発見しても、接触は試みるな」ホーキング博士らが人類滅亡・侵略を危惧の画像1トラピスト1と3つの系外惑星「Wikipedia」より引用

 NASA(アメリカ航空宇宙局)が日本時間23日の午前3時より緊急記者会見を開き、恒星「TRAPPIST-1(トラピスト1)」の系外惑星群に生命が居住可能な「ハビタブル惑星」が3つあることを発表した。それらの地表には液体の水が存在する可能性も指摘され、「地球外生命体」の発見を巡りUFOファンから天文ファンまで熱狂に包まれている。

 しかし、地球外生命体の存在、そして彼らとの接触(コンタクト)は我々にとって本当に喜ぶべきことなのだろうか? 地球外生命体の存在がより真実味を帯びてきた今こそ、冷静になって、そのリスクと利益を考えてみたい。


■地球外生命体との接触反対(慎重)派

●スティーヴン・ホーキング博士

 誰よりも有名な反コンタクト論者といえば、車椅子の理論物理学者スティーヴン・ホーキング博士を置いて他にいないだろう。博士が再三にわたり「地球外生命体とコンタクトをとるべきではない」と警告してきたことはトカナで何度もお伝えしてきた通りだ。

「もしエイリアンが我々を訪問したなら、ネイティブアメリカンにとって望ましいことではなかったコロンブスのアメリカ大陸発見と同じ結果を招くでしょう。そのような先進文明を持つエイリアンはおそらく宇宙をさすらっていて、辿り着いた星ならどこでも支配し植民地化することを目論んでいます。(これに備えるためにも)私の数学的思考では、エイリアンがどんな存在であるのかを追求することは現実の課題であり、まったくもって理性的な行為なのです」(ホーキング博士)

 上記の発言からも伺えるが、ホーキング博士は宇宙人との無闇なコンタクトに反対しているのであり、地球外生命体の存在を捜索すること自体には反対してはいないのだ。地球が植民地化されないためにも、必ず人間が先に彼らを見つける必要があるとまで語っている。

●デビッド・プリン氏

 人気SF作家で物理学者のデビッド・ブリン氏も、「宇宙にはどのような地球外生命体が存在するのか、また彼らが我々人類と接触するその動機など未知なる部分が多すぎる」と、一部の科学者の好奇心だけでなく全人類で検討すべき重要なことであると強調している。腹の底が読めない地球外生命体と今後取引をする場合、もっとも重要な資産となるのは“情報”であり、これは地球を守るためにも必ず保護しなければならない、と語っている。


●ルシアン・ウォーコウィッチ博士

トラピスト1「地球外生命体を発見しても、接触は試みるな」ホーキング博士らが人類滅亡・侵略を危惧の画像2ルシアン・ウォーコウィッチ博士「Daily Star」より引用

 最近では、米「アドラー・プラネタリウム・アンド・天文学博物館」の天文学者ルシアン・ウォーコウィッチ博士も地球外生命体とのコンタクトには慎重になるべきだと警鐘をならしている。米メディア「NBCニュース」(2月8日付)が報じている。

「地球外知的生命体の注意を引く目的で積極的にメッセージを発信するとして、その知的生命体が我々にとって最良の関心を持っているとは限りません。地球上の生命を根絶やしにしてしまうかもしれませんし、我々の生活の質を向上させてくれるかもしれません。どうなるかは全く未知数なのです」(ウォーコウィッチ博士)

 このように地球外生命体との接触に慎重な科学者がいる一方、「積極的に接触を試みるべき」とする肯定的コンタクト論者も数多くいる。

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