>  >  > もうすぐミツバチ絶滅→人類滅亡へ!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • コメント0
honeybee.jpg
イメージ画像:「Thinkstock」より

 ここ数年、多くのメディアで「ミツバチが絶滅の危機にある」という話題が取り上げられている。もしも現実になれば私たちの暮らしにも大きな影響を及ぼしそうなものだが、それどころか「ミツバチが絶滅すると人類も滅亡する」という恐ろしい予想もあるのだ。しかも提唱者は、相対性理論で知られる天才理論物理学者のアルバート・アインシュタイン博士だったといわれている。同説については現在も賛否両論が飛び交っている状況だが、いま実際にミツバチは急速に減少中であり、予想通り本当に人類が滅亡するのではないかという不安の声も聞かれるようだ。今回は、その真偽について探ってみることにしたい。


■アインシュタインの言葉ではなかった!?

honeybee_2.jpg
モーリス・メーテルリンク
画像は「Wikipedia」より引用

 本題に入る前に、「アインシュタインが語った言葉」とされる記述について確認しておきたい。内外のネット上で数多く見られるのは、以下のような内容だ。

「ミツバチが地球上から姿を消した場合、人類はわずか4年間しか生存できなくなる。蜂蜜はなくなり、受粉はなく、植物も動物も人類もいなくなる――」

 これについて独自の調査を進めたところ、問題の言葉がアインシュタインによるものという話は「都市伝説」であることが判明した。では、本当は誰の言葉なのか? どうもベルギーの詩人・劇作家・随筆家だったモーリス・メーテルリンクが1901年に出版した著書『蜜蜂の生活』で語った内容らしい。日本のメディアの大半は、いまだにこの間違いに気づいていないようだ。


■北半球のミツバチの4分の1が消えた、原因は?

 さて、ここからが本題だ。アインシュタインではなくモーリス・メーテルリンクが語ったように、「もしも本当にミツバチが絶滅すると、人類も滅亡するのか」という最重要ポイントについて検討してみたい。まず、現在どれくらいのミツバチが減少しており、その原因とは何か?

 2006年頃から、米国やヨーロッパなどでセイヨウミツバチが一夜にして大量に失踪する「蜂群崩壊症候群(CCD)」という現象(日本では「いないいない病」と呼ばれることもある)が次々と発生し、大きな問題となっている。2007年までに、北半球に生息するミツバチの実に4分の1が消えたという報告もあるほどだ。

 原因については、気候変動・病原菌・免疫機能不全・農薬や殺虫剤・遺伝子組み換え農作物などが挙げられているが、今のところ定説は存在しない。2013年9月放送のNHK「クローズアップ現代」でもこの問題を取り上げ、フランスなどEU諸国でのミツバチ減少は、ブドウに撒かれたネオニコチノイド系の農薬が原因ではないかとした。この農薬は、人類に対する毒性は弱いものの、ミツバチはごく微量でも方向感覚を失ってしまうのだという。

 その後、ネオニコチノイド系の農薬についての研究はさらに進み、スイス・ベルン大学などの国際研究チームが2016年にまとめた研究では、この農薬によってミツバチの精子の量が4割減るなどの悪影響がわかっている。しかし、いずれも原因が特定されたとまではいえない状況だ。

コメントする

お名前
コメント
画像認証
※名前は空欄でもコメントできます。
※誹謗中傷、プライバシー侵害などの違法性の高いコメントは予告なしに削除・非表示にする場合がございます。