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村上春樹『騎士団長殺し』版権をめぐって、韓国出版界が壮絶バトル!の画像1
『騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編』(新潮社)

【日刊サイゾーより】

 新作『騎士団長殺し』(新潮社)発売による村上春樹フィーバーは、韓国にも早速伝わっている。村上作品の人気は韓国においても絶大で、代表作『ノルウェイの森』(講談社)は“韓国人が最も愛する外国文学作品”といわれるほどだ。もちろん、全作品が韓国語で翻訳されており、新作が発表されるたびに、多くのファンが翻訳版リリースを待ちわびている。日本同様、出版不況が続く韓国で、大ヒットが保証される数少ない作家のひとりなのだ。

 ところで村上といえば、小説の内容よりも話題になるのが「先印税」の問題だ。先印税とは“契約金”に当たるもので、韓国国内の有名作家には最大5,000万ウォン(約500万円)程度の先印税が支払われるという。

 しかし、村上のエッセイ集『職業としての小説家』(新潮社)の場合は5億ウォン(約5,000万円)、前作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)に至っては16億6,000万ウォン(約1億6,000万円)の先印税を韓国の出版社が払ったと推測されているのだ。

 いくら村上が韓国で人気だといえ、ここまで金額の差がつくものなのか? 韓国出版関係者は言う。

「村上の作品に対して、世界で一番高額の先印税を払う国は韓国です。翻訳版権をめぐる競争がとても激しいため、先印税で勝負に出る出版社が多い。年々金額が上昇するのも当然の結果でしょう」

 現在、韓国の出版界では、新作『騎士団長殺し』の版権確保をめぐる心理戦のまっただ中。契約オファーの締め切りは3月末で、4月に出版社が決まり、今夏には韓国語版が発売される予定だ。出版社の選定は「デザインコンセプトや宣伝企画などを総合的に考慮し、村上本人が最終決定を下す」(別の出版関係者)というものの、“先印税インフレ”は相変わらず続く見込みだ。『騎士団長殺し』に対しては「20億ウォン(約2億円)を出すところも」と予想されている。

 もし先印税が20億ウォンの場合、赤字を免れるためには1万5,000ウォン(約1,500円)の本が133万部以上売れなければならない。130万部は、“異例”といわれた日本での初版発行部数と同じ数字だ。さすがの村上でも、日本より人口が少ない韓国で130万部は厳しいかもしれない。

 それに、先印税インフレ現象を批判する声も少なくないようだ。ネットでは「たかが日本人の書いた小説に金をつぎ込み、振り回されるのが理解できない」「韓国出版界は村上春樹のカモだな」「ちょっと過大評価されていると思うけど」といった書き込みも見受けられる。

 果たして、『騎士団長殺し』による村上春樹フィーバーは、韓国にも広がるのだろうか? 
(文=S-KOREA)

●参考記事
・『君の名は。』韓国語版原作小説が売れ行き好調!! 韓国における日本文学の位置は
http://s-korea.jp/archives/12659?zo
・グラドル美少女写真集がバカ売れ、『君の名は。』小説も人気。でも、深刻な韓国出版不況
http://s-korea.jp/archives/13032?zo

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