トランプ政権が注目する「タバコ復活」と「デブ放置」政策! 驚きの最終結論とは?
●復古・細マッチョ×禁煙
かつての古き良きアメリカ社会では、職場でも、人通りの多い繁華街でも、夜の酒場でも、筋肉質で自信にあふれたタフな男たちがタバコを吹かせてにらみをきかせていた。そこで、今よりも男性たちがスリムな体型になり、タバコを吸うようになれば、そういった社会に戻すことに成功し、アメリカは再び偉大になるのではないかという、政府の仮説だ。
その仮説に基づいて閣僚たちは詳細分析を行った。ところが予想外の検討結果が起きた。
「デブが痩せると、嫌な性格になってしまうらしい」というのだ。たしかに、これは日本でも著名なアニメ評論家がダイエット本を出して以降、キャラが変化してしまったことがあるため納得できる話だが、アメリカの政権中枢も「デブになったアメリカ人はデブのままにしておいたほうが、おおらかな社会の実現には寄与する」という逆の結論に落ち着いたようだ。
一方で「タバコはギスギスしない社会に戻るためのカギになりそうだ」という結論が出たようだ。
確かに、日本の職場でも以前は灰皿が常備してあって、職場の4割の男性がぷかぷかとタバコをふかしていたし、タバコに含まれるニコチンは精神を落ち着かせる効果もある。これが人体には害をおよぼすが、共同体には良い効果を生み出すという結論が出たのだ。職場の雰囲気が悪くなりそうな局面で、「ぷかー」とタバコをふかせながら「そうだなあ。どうしたもんかなあ」と口を挟むおじさんがいることの潤滑剤効果がことのほか大きいことがわかったのだ。
喫煙者が増えることで、「カリカリするなよ。おおきく考えようぜ」と言ってくれるオトナの数も増えることがわかった。そこで登場したのが電子タバコなのだ。
アメリカでもいくつかの州では「電子タバコは公共の場で吸っても問題にしない」という見解の発表が提案されている。トランプ自身は酒もタバコもやらないそうだが、一体どこまで本気で時間を巻き戻すことができるのか、今後の展開が楽しみである。
(王山覚=グローバルコンサルティングファームに勤務するビジネスウォッチャー)
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