>  >  > 【潜入取材】麻薬中毒者がタイ全土から集まる寺院

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――タイ在住歴15年以上のライターが、現場から最新驚愕ニュースを届ける!

 タイは日本よりも麻薬に対する刑罰が厳しい。それにもかかわらず、タイ人や外国人がタイで麻薬や覚醒剤に溺れるケースは多く、日本以上にクスリは身近な存在である。麻薬に関係した残虐な事件もあとを絶たないし、日本人観光客で麻薬所持や密売で逮捕され、死刑を求刑される者もいる。

 そんな中で麻薬から抜け出したいと思う中毒者もいる。敬虔な仏教徒の多いタイでは、ある寺院でそんな麻薬患者を受け入れて更生を促してくれる。そんな寺院を取材した。


■薬草の煮汁で吐き出し、身体と心を浄化していく

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サラブリ県「Wikipedia」より

 バンコクから北におよそ135kmにあるサラブリ県。日本では群馬県や栃木県に当たるこの県にその寺、タムグラボーク寺院がある。元は僧侶たちが修行のために集団生活を送る僧院だったこともあり、僧侶たちも個性豊かな人物がある。

 1970年にこの寺にいた僧侶ジャルーン・パーンジャンとジャムルーン・パーンジャンのふたりが麻薬患者を受け入れるようになった。そして、1975年、アジアのノーベル賞とも言われるフィリピンのマグサイサイ賞を受賞し、タイ国外にもその名を知られるようになった。

 タムグラボーク寺院寺院の麻薬中毒者更生施設は国籍も年齢も性別も問わず、ただ自分の意志で「麻薬を断ち切りたい」という決意さえあれば受け入れてくれる。社会的な地位や麻薬という違法行為をしていたことも関係なく、ここで15日間を過ごし、禁断症状や麻薬による快楽への欲求を断ち切って帰っていく。

 その方法は主にタイ伝統医学に基づいたタイ式漢方薬の服用と僧侶による説法といった精神的なケアになる。

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煮汁に入れる108種類の薬草の一部。毎日、僧侶の手で作られている。
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1日中煮ることができるように、専用の窯を持っている。

 漢方薬は毎日小さな玉になった薬を朝夕服用するが、最初の5日間と最後の1日だけは液状のものを飲まされる。服用前には入所者同士、拳をつき合わせて自らを鼓舞する。それほどきつい。

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