「ムー」編集長・三上丈晴の【ムー的書籍探訪】 第24回

丹後の元伊勢・籠神社の宮司が断言! 「カゴメ唄」は籠神社とユダヤ教の関係を示す暗号唄だった!?

――「世界の謎と不思議に挑戦する」をコンセプトに掲げ、UFOからUMA、都市伝説、陰謀論……と、さまざまな不思議ジャンルの話題で、読者に驚きと感動を与えてきた学研「ムー」。ここでは、そんな「ムー」を操る三上丈晴編集長が厳選した“マストブック”を紹介しながら、世の中の不思議に深く触れていただきたい。

【Tocana Reader’s MustBook No.24】
丹後の元伊勢・籠神社の宮司が断言! 「カゴメ唄」は籠神社とユダヤ教の関係を示す暗号唄だった!?の画像1『失われた天照大神の大預言「カゴメ唄」の謎』 (ムー・スーパーミステリー・ブックス)

 以前も当連載で紹介した童唄「かごめかごめ」。目隠しをしてしゃがんだ子供を中心に、数人が手をつないで輪になり、唄をうたいながら回る。唄い終ったとき、目隠しをした子供が後ろの子供の名前を当てる。民俗学では地蔵遊びとして知られ、全国でいろいろなバージョンが伝承されてきた。

 だが、改めて唄の歌詞を見てみると、ちょっと無気味だ。

「かごめかごめ、籠の中の鳥は、いついつ出やる、夜明けの晩に、鶴と亀がすべった、後ろの正面、だあれ」

 かごめかごめとは、籠の目、すなわち「カゴメ」のことなのか。籠の中の鳥は、何かの象徴のようでもある。夜明けの晩とは夜中なのか、それとも朝なのか。鶴と亀がすべって転んだのか。さらには、後ろの正面とは真後ろなのか、それとも後ろから見た正面なのか。よくよく考えると矛盾というか、不可解な表現だらけだ。

 民俗学的には、かごめかごめは「囲め囲め」、もしくは「かがめかがめ」ではないかとし、鳥という言葉から鶴が連想され、さらには縁起物としてセットの亀が加わったのではないかと考える。最後の部分ができたのは、比較的最近のことだとも指摘する。

 いかにも暗号めいた唄だが、そのために、これまで多くの異説が唱えられてきた。江戸時代の黄表紙本には、籠の中の鳥とは遊女のことだと記されている。身売りされ、遊郭に閉じ込められた情婦が借金を返済し、自由の身になるのはいつの日なのかと、切ない思いをつづっているのだとか。

 このほかに、有名な説としては埋蔵金の暗号がある。特に徳川幕府の膨大な財宝の隠し場所が唄の中に暗号として記されているというのだ。具体的な場所については、諸説あり、それを記した本やテレビ番組も少なくない。

 しかし、こうした巷間の噂をよそに、「カゴメ唄」が暗号唄であると断言する方がいる。丹後の元伊勢、籠神社の海部光彦宮司である。海部宮司は「カゴメ唄」は、もともと籠神社に伝承された暗号唄であり、そこにはけっして表に出ることのない極秘伝が象徴として幾重にも組み込まれているという。

 鍵となるのは「籠」である。唄の中に出てくる籠とは、まさに籠神社のことを意味している。よって、籠の中の鳥とは、籠神社の祭神を示していることになる。

 籠神社の祭神は天火明命と豊受大神だ。極秘伝によると、豊受大神は丹後に伝わる羽衣伝説の天女であり、地上に降臨する際、籠の中に入っていたという。つまり、籠の中の鳥とは、まさに豊受大神だったことになる。

 ご存じのとおり、豊受大神は伊勢神宮の外宮の祭神である。食べ物の神様で、お稲荷さんとして知られるウカノミタマと同一神だ。伊勢神道では、豊受大神は天照大神と並ぶ神格をもっており、『古事記』の冒頭に現れる天之御中主神及び『日本書紀』の冒頭に現れる国常立尊とも同一神であると主張する。最初に現れた神という意味では、まさに豊受大神は唯一神だともいえよう。

 その豊受大神を祭神とする籠神社の社紋(神紋)、特に裏紋は、なんと六芒星、すなわちカゴメ紋なのである。「カゴメ唄」のかごめかごめとは、まさに籠神社の裏社紋を意味していたのだ。

 さらに、カゴメ紋は世界的にユダヤ人の象徴、ダビデの星として知られる。ユダヤ教は一神教である。唯一神の性格をもつ豊受大神を祭神とする籠神社はユダヤ教と関係があるのか。「カゴメ唄」の謎を追っていった時、浮かびあがる驚愕の事実とは何か。その答えは、この本にある。ぜひ、ご覧になって、ご自身で確かめてほしい。

●三上丈晴(みかみ・たけはる)
1968年、青森県生まれ。学研「ムー」の5代目編集長。筑波大学を卒業後、学習研究社(現・学研)に入社。「歴史群像」編集部を経て、入社1年目より「ムー」編集部に所属。

●「ムー」
出版社:学研パブリッシング/発売日:毎月9日/税込価格:670〜690円/発行部数:7万部/概要:「世界の謎と不思議に挑戦するスーパーミステリーマガジン」として、UFOや超能力、UMA、怪奇現象、オーパーツ、陰謀論など、オカルト全般を追求する情報誌。
公式HP<http://gakken-publishing.jp/mu/

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