>  > 「間違いなく早死にする」エイベックス未払い残業代支払い

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 企業の悩みのタネと言えば、労働基準監督署(労基署)による“立ち入り調査”だ。ここ数年、新聞、テレビ、レコード会社、芸能プロダクションが集中的に狙われており、是正勧告のオンパレード。なかでも、ほぼ100%の割合で引っ掛かるのが通称「36協定」違反だ。労働基準法第36条が根拠になっており、正式には「時間外・休日労働に関する協定届」という。その中身は「労働者は法定労働時間(1日8時間1週40時間)を超えて労働させる場合や、休日労働をさせる場合には、あらかじめ労働組合と使用者で書面による協定を締結しなければならない」というもの。メディア業界は公務員と違い、職種によって始業時間と終業時間が決まっていない。残業代という概念が薄く「大体これだけ働いた」というアバウトさで成り立っていると言っても過言ではない。

 労基署にしてみれば、突っ込みどころ満載。ここ数年で立ち入り調査を受けた社はことごとく未払い賃金の支払いや社内規定の改訂を余儀なくされている。大手レコード会社「エイベックス・グループ・ホールディングス」もまた然り。昨年末に労基署に入られたのを機に、約1500人の全従業員を対象に未払い残業代の有無を調べ、全額支払うことを決めた。同社は昨年12月に労基署から是正勧告を受けていた。

 昨年12月、同社の松浦勝人社長は自身のブログで「労働基準監督署は昔の法律のまま、今の働き方を無視する様な取り締まりを行っていると言わざるを得ない。(中略)そもそも法律が現状と全く合っていないのではないか」と批判。続けて「望まない長時間労働を抑制する事はもちろん大事だ。ただ、好きで仕事をやっている人に対しての労働時間だけの抑制は絶対に望まない。好きで仕事をやっている人は仕事と遊びの境目なんてない。僕らの業界はそういう人
の『夢中』から世の中を感動させるものが生まれる」と持論を展開し「時代に合わない労基法なんて早く改正してほしいし、そもそも今のキャンペーンは労基法の是正が遅れているにもかかわらず、とりあえず場当たり的にやっつけちま
え的な不公平な是正勧告に見えてならない」と苦言を呈した。

 とはいえ、いくら吠えても払うものは払うしかない。同社関係者は「松浦さんの『仕事が遊びで遊びが仕事』というモットーはバブル時代のもの。いまの社員は年に数日間しか休みがなく、疲弊しきっています。新入社員も理想と現実のギャップに絶望し、1年以内で半分以上が辞めますからね。慢性的な人手不足ですから、その分の代価は払って欲しいというのは本音でしょう。社長のブログを見たある社員は『社長は会社に来ないで釣りばっかりしているからいいよなぁ』とグチっていましたね」と話す。

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