歴史を激変させた「バタフライ効果」5事例
歴史を激変させた「バタフライ効果」5事例! 911、ヒトラーの誕生、英EU離脱も、些細な出来事がキッカケだった!
■報道官の勘違いが招いたベルリンの壁崩壊
1989年11月、旧東ドイツ政府が開いた記者会見で、当時共産党の政治局員だったギュンター・シャボフスキーが世界を震撼させるほどの誤報を発した。その時、彼は東ドイツ政府が旅行許可に関する出国規制緩和を打ち出す方針だと明かしたのだが、書類には詳細な実施日の記載は無し。記者の1人がそれを尋ねると、シャボウスキーは「私が思うに現時点からでしょう!」と返答したのだ。しかし、正式な日程の発表は後に行われる予定だったそうで、この発言は完全なる勘違い。結果、報道直後にハンマーを手にした民衆がベルリンの壁へと押し寄せ、壁を崩壊させたことで東西ドイツ分裂の歴史は幕を閉じ、1990年10月にドイツの再統一が実現した。
■ホロコーストを招いたイギリス軍人の慈悲
第1次世界大戦下の1918年、イギリス軍人ヘンリー・タンディーはフランス国内に部隊を展開していたドイツ軍と激しい闘いを繰り広げていた。ある日、緊迫した戦場から追い詰められたドイツ兵が退避していく中、ヘンリーは1人のドイツ兵に銃口を向けた。しかし、銃口の先にいる兵士が負傷していることに気づいたヘンリーは、彼をそのまま逃がしたのだ。なんとこの時、ヘンリーが逃がしたドイツ兵こそ、後にユダヤ人の大量虐殺を行う独裁者アドルフ・ヒトラーだった。この逸話には数々の憶測が飛び交っており、中には虚偽の内容だと推測する研究者もいるほど。しかし、後に英国グリーンハワード博物館で、1937年にヒトラーの助手が英国へ送ったと思しき感謝の内容が綴られた手紙が発見されている。英国軍人の紳士な対応が、歴史上稀にみる独裁者をこの世に放ってしまったのだ。
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