>  >  > 350年以上謎だった物理の難問「オランダの涙」が遂に解決

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 1661年にイギリスで行われた実験に立ち会ったカンバーランド公ルパートにちなみ名付けられた「ルパートの滴(オランダの涙)」。このオタマジャクシの尾が細くなったような不思議な形をしたガラス玉に科学者らは350年以上も頭を抱えてきた。


■オランダの涙の2つの謎

350年以上謎だった物理の難問「オランダの涙」が遂に解決! ハンマーでも割れないのにあることをすると砕け散るガラス玉のナゼの画像1
画像は「YouTube」より引用

 オランダの涙の作り方は至って簡単。溶けたガラスの滴を水で冷やせばできあがるが、この簡単な物体には2つもの謎が秘められていた。1つ目は、滴の丸みを帯びた先端部分、オタマジャクシでいうところの頭の部分が、ハンマーで叩いても割れないほど強固であること。2つ目は、簡単にヒビの入る尻尾部分が折れると、本体全体が粉々に砕け散ってしまうことである。

 2つ目の謎は、1994年、米・パデュー大学のスリニワサン・チャンドラセカール教授らが解明。秒間100万フレームのハイスピードカメラを用いてオランダの涙が粉砕する様子を撮影したところ、尻尾につけられたヒビが秒速1.5kmという超高速で頭部分に伝播し、真っ二つに割れ、結果的に粉々に砕けることが分かった。

350年以上謎だった物理の難問「オランダの涙」が遂に解決! ハンマーでも割れないのにあることをすると砕け散るガラス玉のナゼの画像2
画像は「Live Science」より引用

 そしてこの度、科学ニュース「Live Science」(7月27日付)が、遂に1つ目の謎も解決されたと報じている。研究を率いたのは、またしてもチャンドラセカール教授。2016年に発表された論文によると、「光弾性法」と呼ばれる前回とは少し異なる技術を用いて、謎の解明に取り組んだそうだ。

 具体的には、オランダの涙を水で満たされたプールの中に入れ、それを偏光器で透過するというもの。透過した偏光の影響から、滴内部の圧力を推定することができるそうだ。結果、滴の頭部には、1インチ四方に50トンもの圧縮応力(物体を外部から圧縮した時、物体の内部で釣り合いを保つために生ずる力)がかかっていたことが判明。異常なまでの強固さの理由が突き止められた。

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