>  > “代理母”出産させられた女性の叫び

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日刊サイゾー

【日刊サイゾーより】

 カッコウは自らの卵をモズなど他の鳥の巣に紛れ込ませ、そうと知らないモズに子育てをさせる「托卵」の習性があるというが、中国では、一組の夫婦が赤の他人である女性を騙して子どもを産ませるという事件が起きた。

「子どもは私にとって命なのに!」

 地元メディアにそう訴えるのは、江蘇省揚州市に住む夏さんという女性(36)だ。

 昨年初め、夏さんはSNS上で自分より3歳年上の男と知り合った。気が合った2人は、それから間もなくして同居を始め、男は夏さんに対して「子どもが欲しい」と言い出したという。

 この時のことについて、夏さんはこう語る。

「もし、これからも俺と一緒にいたいのなら、子どもがいないとダメだと彼が言って。それで私たちは、子どもを作ることに決めたの」

 そして夏さんが妊娠すると、彼女は初めて衝撃の事実を知った。相手の男はすでに結婚していて、妻がいたのである。つまり、自分は単なる愛人であることに気づいたのである。

 しかし、そこからの展開が不思議なものだった。男は悪びれることなく、妻が住む家に妊婦の夏さんを連れていき、3人で暮らし始めたのである。

「彼の奥さんは普通の態度で、私に怒ったりすることもなかった。一緒にご飯を食べているときも、食べ物を取ってくれたりして。こんなに心が広い女性がいるのかと思ったわ」

 そして今年9月、夏さんは元気な女児を出産。1カ月ほど子育てと体力回復に専念したのち、夏さんは再び仕事に行くようになった。

 すると、夏さんが仕事に行っている間に、男とその妻が、夏さんが生んだ赤ん坊と共に姿を消してしまったのである。

 それまで一緒に住んでいた家には鍵がかかっていて入ることができず、中に人がいる気配もない。男の携帯電話はつながらず、SNSでも連絡が取れなくなってしまっていた。


男と赤ん坊が一緒に写った写真も残っている
 夏さんは、今から思うに、これは最初から仕組まれていたものだったに違いないと言う。

「彼は再婚で、奥さんとの間に子どももできなかった。だから、私のお腹を借りて子どもをつくったのよ」

 弁護士によると、男の行為は重婚に当たり、夏さんは法的手段を用いて子どもを取り戻そうとしているという。

 中国人にとって、後代につながる子孫を作ることが何より重要なことである。そのため、嫁に行ってしまう女児よりも跡を継ぐ男児を生むことを望む人が多いことはよく知られているが、なんらかの理由でそもそも子どもができない夫婦も中にはいる。

 母体に問題があるカップルをターゲットとした「代理母ビジネス」も拡大している中国だが、その費用は数十万から数百万円といわれている。

 この夫婦はその費用を惜しみ、何も知らない夏さんを騙して“代理母”として利用したということなのだろうか? すでに世界最大の人口を持つ中華民族の、子孫繁栄への飽くなき欲求には畏れ入るばかりだ。
(文=佐久間賢三)

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