>  > 「日本一成功の法則を知る男」萩本欽一の“偶然を呼び込む方法”

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 萩本欽一を題材にした映画『We Love Television?』が11月3日に公開され、ヒューマントラストシネマ渋谷など全国で上映中だ。これは『電波少年』シリーズで知られる土屋敏男が監督を務めるドキュメンタリー作品。70年代に視聴率30%を超える番組を多数抱えて、「視聴率100%男」と呼ばれていた萩本が、2011年に再び視聴率30%を目指す特番を制作することになった。この映画では、その番組制作の舞台裏が描かれている。

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We Love Television?

 以前から萩本欽一を崇拝しているサイキック芸人のキックとお笑い評論家のラリー遠田はこの映画をどう見たのか? 鑑賞した直後に対談を行い、前編に続いて、それぞれの抱いた印象をじっくり語り合うことにした。<※前編はこちら>

※この対談には映画本編に関するネタバレが含まれています、未見の方はご注意ください。とはいえ、対談を読むと映画が見たくなります


■萩本欽一流「偶然・奇跡を呼び込むための方法」

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左・キック 右・ラリー遠田

ラリー:萩本さんは今回の番組を作るにあたって、昔から付き合いのある馴染みの作家をあえて使わないで、新しい人を起用していました。あれもなかなかできることじゃないですよね。

キック:偶然を呼び込むためには決まりきったやり方ではうまくいかない、という考え方が徹底してますよね。

ラリー:萩本さんがアドリブを重視するというのは有名な話ですが、稽古現場で具体的にどういうふうに演出をしているのか、というのは今まで明かされていなかったじゃないですか。その貴重な場面が見られたのも良かったですよね。キックさんは芸人という立場からあの稽古の様子を見てどう思いましたか?

キック:ああいう感じの稽古はまだ経験したことがないですけど、相当な訓練にはなるでしょうね。同じやりとりを何パターンもやることになるわけですから。型を作っては壊す、作っては壊す、という「守破離」を何度も繰り返す。

 次長課長の河本準一さんや女優の田中美佐子さんを集めて、コントの稽古をするんですけど、「本番ではここで稽古したことはやらないよ」と宣言するんですよね。みんなが「えーっ!?」と驚くんだけど、そうやって人間の感情が乱れて不安定になることで、磁場が偏って潜在能力が引き出される。

 サイキックの世界でも、災害が起こったりして人々の心が動揺するときには電子サイコロの出目が偏るという説があるんですよ。萩本さんはわざと人を不安にして、その偏りを生み出そうとしているのかもしれないですね。

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ラリー:河本さんなんて、芸人としての実力もキャリアも十分にあるし、アドリブで笑いを取ることには慣れていると思うんですよ。そんな人でも萩本さんの前に立つとあれだけ緊張するということは、相当追い込まれたんでしょうね。河本さんのもともとの能力が高いからこそ、より高いものを求められていたのかな、と思いました。

キック:収録の2日前に田中美佐子さんが病気で参加できなくなり、田中さんの代役を萩本さん自身が務めることになってしまったじゃないですか。あれは、いいものを作るために田中さんが生贄に取られたということなのかな、と僕は勝手に解釈していました。

ラリー:萩本さんは、稽古の段階では河本さんや田中さんやほかの出演者にいろいろなことを仕掛けて試していたんだけど、田中さんの降板が決まったことで、今度は萩本さん自身が神様に試されることになってしまった。でも、結果的にはこれによって舞台がより面白くなっていたのかな、と思います。

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