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画像は、「Miscopy」より

 先日、激しい内戦が続くシリアで、クルド人女性兵士の遺体損傷ビデオが撮影され、ネット上で公開された。このことが大きな波紋を呼んでいることはトカナで報じた通りだ。シリアの事件に限らず、近年はインターネットやスマートフォンの普及に伴って、残虐な動画がネット上に出回るようになった。今回紹介する動画もその一つである。

 シリアで撮影されたという動画では、画面の中央に捕虜の男性1人が横たわっている。その周りを3人の兵士たちが取り囲む。兵士の1人が捕虜の腕を足で踏みつけ、もう1人が捕虜の手に大ハンマーを振り下ろした。拷問の様子を他の兵士が撮影しているのだ。「ヒャハハハ」という耳障りな笑い声が聞こえる。兵士たちは、いじめを楽しむいじめっ子のような気持ちで捕虜をいたぶっているのだろう。抵抗できない捕虜の胸に蹴りを入れ、手にハンマーを命中させる兵士――。手を砕かれた捕虜はアアァッと絶叫しながら悶える。この後も、ハンマーで脚を叩いたり、顔面を踏みつけたりと、拷問はいつまでも続くのだった。

 当初、この動画はウクライナや西欧のメディアによって取り上げられ、ロシアのスペツナズ(特殊任務部隊)がイスラム教過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員を拷問しているという内容で報道された。一方、ロシアのメディア「Rusvesna.SU」は、こうした報道がフェイクニュースであると反論する。捕虜を拷問する兵士たちは、装備が貧弱であり、服装もロシア連邦軍の制服と異なっていて、武器も軍が使用しているものではないというのだ。兵士たちが正規の軍人ではなく、悪名高い傭兵集団「ワーグナーPMC」のメンバーではないかと考えるメディアもあるが、「Rusvesna.SU」はこれも否定。動画に映り込んだ、兵士の着衣の文字列に誤字が見られることをその根拠とする。

 メディアによって情報が錯綜している動画だが、「捕虜を拷問したのは誰か?」を議論するだけでは問題の本質が見えてこないのではないか? 動画から考えるべきことは、紛争地域では拷問や虐殺、レイプなどの非人道的な行為がいつでも発生し得るという事実であろう。戦時における捕虜の人道的な扱いを定めたジュネーヴ諸条約をロシアは批准している。しかし、実際の戦地では、この条約が遵守されるとは限らないのだ。これは、ロシアに限らず、全ての紛争地域に共通する問題である。生きるか死ぬかの極限状態に置かれた兵士たちに理性的な行動を求めること自体、無理があるのではないか? 暴力の応酬である紛争から生まれるのは人権侵害だけだ。
(文=標葉実則)

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