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 これは、悲惨な途上国の暮らしをよくしようと頑張って来たNPOの幹部から聞いた「アフリカのある国のある村の話」である。


■不都合な真実として“黙殺”されたワクチン

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画像は、Thinkstockより


 途上国の生活がよくならない原因はさまざまな構造がからまってできている。政治の腐敗、何十年にもわたる内戦、そして医薬品の不足と病気による高い死亡率…。すべては一度には変えられないが、先進国からの援助で比較的少ないコストで効果があがるのが病気の予防だそうだ。病気にかかってしまう前に予防できれば、必要な医薬品の援助は100分の1のコストで済む。

 「手洗いの習慣、清潔な飲み水の確保、蚊帳の普及」といった施策だけで多くの病気が防げる。ところが! 大半の住民は、普段はそういったことには無関心のうえ、子どもが重篤な状態になってからはじめて病院を訪れ、なんとか薬で治してくれと親たちが悲壮な顔で訴えかける。

 たとえ幸運にも抗生物質が手に入ったとしても、子どもの命を救うためには彼らにとっての数カ月分の収入を支払う必要がある。家族の病気は彼らの貧しさをいっそう深めてしまうのだ。そうならないための施策として、NPOが推進する乳幼児に対するワクチン接種は有効だ。しかし不思議なことにいくらNPOがそのことを訴えても、住民は無料のワクチン接種にやってこない。子どもを連れて近隣の村の病院に行くと、1日仕事ができなくなって2ドルの日収を失ってしまう上、ワクチンを打っても病気にはかからないかもしれないからだ。そこでNPOがある実験を行った。ワクチンの接種を受けに子どもを連れてきた母親には家族一日分の食糧になる豆を配ったのだ。NPOのコストにしたらひとり数十セントぐらいの贈り物なのだが、これが劇的に状況を変えた。

 それまで数%の下の方の接種率だったワクチン事業だが、それをやった地域ではなんとその地域の母親の40%がワクチン接種にやってきたのだ。

「つまりちょっとだけお金をばらまいただけで、その地域の乳児の病気の罹患率が大きく下がって、治療に必要な医薬品がたくさん節約できたのです」

 そうNPOの幹部は語るのだが、この結果はNPOを支援するより上の団体からは不都合な真実として黙殺されたそうだ。お金を配って貧しい人を集めるのは不謹慎だというのである。

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コメント

2:匿名2018年4月 7日 08:59 | 返信

会社でも予算取ったらインセンティブ出るんだから別に一緒の事なのでは?

1:匿名2018年3月28日 14:26 | 返信

これぞまさしく奴隷教育。

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