奇習! 箱詰めにされた全裸の少女たちは“実験動物”だった ― 大阪の勤労少年が見た敗戦国の哀しい現実とは?
“人間”として客室に乗せられるならばまだしも、あろうことか“実験動物”たちとして、木の板で包み隠された檻の中へと押し込まれていたという日本人の少女たち。彼女たちは、板の隙間から見たその光景に、驚きのあまり声をあげてしまった山本さんに気づき、懸命になって泣き叫びながら助けを求めてきたという。
「……そりゃあね、私だってなんとかしてやりたかったですよ。同じ日本人だし、そもそもで人としてね。けれども、当時はね、GHQなんかもそうだけども、自分ら敗戦国の人間からすると、戦勝国の人らっていうのは、良くも悪くも神様みたいな存在でしてね。生殺与奪というんですかね、そういうものすべてを握ってる。だから私ら三下労働者はね、あの子らに限らず、あからさまにおかしな荷だって気づいても、それを見てみぬふりすることでしか、生きていけなかったんです。少なくとも、そういうのが私らにとっては不文律だった。助けたい。けど、どうしようもない。だから私は何も言わずにその場を立ち去りました。駆け足でね。一度も振り返ることなく……」
無論、山本さんにとっては、箱の中の少女たちが、その後、どのような運命を辿ったかを知る由もない。しかし、類推される内容から、彼は今なお、時折当時の記憶を思い出しては、悪夢に苛まれているという。
「後から聞いた話じゃ、戦災孤児みたいになっている子をね、施設で育てるとか言って嘘をついてさらってきたんだの、借金のカタに転売された子だのっていうことでした。けどね、神や仏ならばまだしも、16、7のガキにできることなんてない。逆に言えば、私の中で、神や仏なんざいやしないんだって痛感させられた瞬間でしたよ……」
兎角、世の中というものは、得てして無常。神や仏は善人に対しても悪人に対しても「何もしない」という点で、平等な存在であるのかもしれない。
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