シリーズ「これが病気の正体!」第11回

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【健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESSより】

黒い小石が体内にビッシリ…三大激痛の一つ「胆石症」の正体とは?の画像1
胆石のイメージ図、本物の写真は後半で(http://jp.depositphotos.com)

「胆石症」とは、まるでサイコロやおはじき、あるいは庭の小石のような物体が「胆嚢(たんのう)」の中にできる病気です。宝石のように美しい石から泥やヘドロのようなものまでさまざまです。

 こんなものが体に! 驚きの胆嚢の画像を堪能してください。

 「胆嚢」とは、肝臓で作られる胆汁をぐっと濃縮する、5cm大の袋状の臓器です。肝臓の右側(右葉)の下にへばりついています。胸を覆う肋骨がなくなり、お腹に移行する位置の右寄りにあります。

 「胆石」が疑われると超音波検査で調べます。超音波をお腹に当てると、「石」のある部位で波が強く跳ね返ってきます。このエコー(反射波)をコンピュータ処理で画像化して診断します。

 正常な胆嚢には、胆石はできません。胆石は、胆汁成分が固まって(結晶化して)できる異常な状態だからです。胆石を持つ胆嚢には、多かれ少なかれ炎症と線維化があります。そのため、「胆石症」と「慢性胆嚢炎」はほぼ同義語で使われます。

 胆嚢は「胆汁を濃縮する」のが最重要の役目。ほとんどの胆石は胆嚢の中にできます。たまに、胆嚢外の胆管(肝内胆管や総胆管)に「石」ができることもあります。

胆汁の色の正体は?

 正常な胆汁は、黄褐色から黒褐色をしています。褐色の成分は「ビリルビン(胆汁色素)」。「ビリ=胆汁」「ルビ=ルビーの赤」「ン(イン)=物質」を意味し、つまり「ビリルビン」とは「胆汁中の赤い物質」ということです。

 この「ビリルビン」は、赤血球が持つ赤い酸素運搬タンパク、ヘモグロビン(鉄を含むヘム成分)の分解産物です。そのままでは水に溶けにくいのですが、肝臓でグルクロン酸抱合されて、水溶性のビリルビンとなり、胆汁中へと分泌されます。

 余談ですが、ビリルビンは尿も出ます。尿の色は、ビリルビンやその分解産物の色です。血液検査のとき、赤血球を取り除いた血清はきれいな黄褐色をしています。これも微量に存在するビリルビンの色なのです。

 胆汁の2つ目の成分は「コレステロール」。太った人の血清中に増えるあの悪名高い脂肪成分です。コレステロールは正常な細胞膜の成分で、ステロイドホルモンの原料となる重要な栄養素です。

 その多くは、肝臓で作られて代謝されます。肝臓で作られたコレステロールは、胆汁中へと活発に分泌されます。黄色い色調が特徴です。

 コレステロールは脂肪の仲間なので水に溶けません。そこで登場するのが、3つ目の胆汁成分である「胆汁酸」。胆汁酸はコレステロールを乳化して、水が主成分である胆汁中でコレステロールが安定して存在できるようにします。いわば、石けんの役目です。

 さらに言えば、胆汁酸は肝臓でタウリン抱合され、この抱合型胆汁酸が胆汁中で活躍します。ビリルビンが血中に増えると「黄疸(おうだん)」となり、結膜や皮膚が黄染します。そのとき、胆汁酸も同時に血中で増えます。「石けん成分」が皮膚を刺激するので、「黄疸」が出るとかゆくなるのです。

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