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 1980年9月14日、日曜日早朝。ミシガン州の南東部に位置するミシガン大学本部キャンパスがあることで知られるアナーバーのアパートの前で、若い女性の遺体が発見された。ドライバーとみられる鋭利なもので体を50箇所以上滅多刺しにされた、惨たらしい姿だった。被害者は30歳のミシガン大学の大学院生レベッカ・ハフ。血の海の中うつ伏せで息絶えている彼女のそばには本が散らばっていた。

 警察はレベッカの遺体を見て、ここ半年の間、日曜日の朝に遺体が発見されている女性殺害事件の犯人の仕業だと確信していた。同年4月に殺害された17歳のシャーリー・スモール、7月に殺害された26歳のグレンダ・リッチモンドも、アナーバーで日曜日の早朝、一人で歩いているところを襲われ滅多刺しにされ殺されていた。マスコミはこの連続殺人鬼を「サンデー・モーニング・スラッシャー(日曜朝の切り裂き魔)」と報道し、町中を震撼させた。

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当時の地元新聞記事。画像は「Ann Arbor District Library」より引用

■連続殺人容疑の男

 この「サンデー・モーニング・スラッシャー」報道を読んだデトロイトの刑事たちは、1974年に発生したグローリア・スティール未解決事件の容疑者であるカール・ユージン・ワッツの犯行ではないかと直感していた。グローリアの事件では物的証拠不足でカールを起訴できなかったデトロイトの刑事たちは、またカールが同じような殺しをすると睨んでいた。その読みが当たったと思ったのだ。

 デトロイトの刑事たちから報告を受けたアナーバーの刑事たちは、グローリアが受けた滅多刺しの傷がアナーバーの被害者の傷とほぼ一致していること、傷痕から似たような凶器を使用していることを知り色めき立った。しかし、カールはデトロイトに住んでおり、遠く離れたアナーバーで連続殺人を起こしたという証拠は見つからず、捜査は足踏み状態となった。

■二度も取り逃がした警察

 同年11月15日、早朝パトロールをしていた警官が、一人で歩道を歩く女性を車で尾行している男を発見。車のナンバープレートを照合したところカールだと分かったため、違法Uターンをしたことを理由にカールを逮捕。捜査員たちは連続殺人事件の容疑者だろうとカールを取り調べたが、本人は殺人事件に関しては否定。車には決定的証拠となるものはなく、今回も物的証拠不十分でカールは釈放された。

 翌年の1981年4月、カールは金を借りていた友人にテキサス州ヒューストンの住所を渡し、デトロイトから移住。デトロイトの刑事たちから連続殺人容疑の男が移り住んだとの連絡を受けたヒューストンの刑事たちは、しばらくカールを監視したが暮らしぶりはいたって平凡。他の事件も抱え忙しい刑事たちはカールへの監視を緩めるようになり、そのうち転々としていたカールの住所を見失った。

■次々と若い女性が襲われ、ついに逮捕

 1982年2月7日の日曜日の朝、20歳のエリーナ・サマンダーの絞殺遺体がごみ収集コンテナの中で発見された。捜査を開始した警察は、犯人の遺留品がないことからすぐに行き詰まってしまった。

 3ヶ月後の日曜日の朝、ローリー・リスターという若い女性が自宅アパートの駐車場から家に戻ろうとしているところを男に背後から襲われた。首を絞められた状態で「どこに住んでいる」と聞かれた彼女はルームメイトのミランダが助けてくれるに違いないとの望みをかけ自分のアパートの番号を告げた。

 男はローリーの首を絞めて気絶させアパートのベルを鳴らし、ローリーだと思い玄関を開けたミランダにナイフで斬りかかり首を締めた。気を失ったふりをしたミランダを男はベッドまで引きづりワイヤーハンガーで体を縛った。そして外に放置していたローリーをアパートの中に引き摺り込み、溺死させるためバスタブに水を張り始めた。ミランダは男の神経がローリーに集中している隙を狙い窓から飛び降り、近隣住民に助けを求めた。ローリーはすんでのところで警察に救出。現場から逃走した男も警察により確保、ミランダにより犯人だと確認された。男の名前はカール・ユージン・ワッツだった。

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カール・ユージン・ワッツ。画像は「Murderpedia」より引用

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