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 珍妙なペット用品を開発し、巨万の富を得た男がいる。グレッグ・ミラー氏、65歳。何が珍妙かといういうと、彼が作り出したのは、ペット用の疑似睾丸インプラント、つまり、ニセのキンタマなのだ。


■メス犬の尻を追いかけて消えた愛犬

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ミラー氏と愛犬。後ろにはNeuticleの看板。「YouTube」より引用

 ミラー氏がペット用疑似睾丸インプラントの開発を思い立ったきかっけは愛犬の失踪だった。

 90年代の始め、ミラー氏はブラッドハウンドの仔犬を飼い始めた。バックと名付けられたその犬は、発情期のメス犬を追いかけたまま姿を消してしまう。数日後に自宅から数マイル離れた場所で無事に見つかり、ことなきを得たのだが、戻ってきたバックを見てミラー氏は考えた。

「去勢しなければまた同じことが起きる」

 それまで手術をするつもりは全くなかったミラー氏は考えを一転、バックの去勢を決断する。とはいえ、飼い主のエゴで愛犬を痛々しい姿にしたくはない。

 そこでミラー氏は、獣医に「睾丸のインプラントはないのか?」尋ねてみた。すると、獣医は「そんなにクレージーなアイデアは聞いたことがない」とにべもなく答えたという。

 世界初のペット向け疑似睾丸インプラント「Neuticles」のアイデアが生まれた瞬間だ。

 去勢手術後、ミラーさんはバックの異変に気付く。術前と同じように自身の陰のうを舐めている様子がおかしい。あったはずの睾丸がないことにバックは気づき、不快感を感じて鬱状態に陥っているように見えたのだという。

「犬用の疑似睾丸インプラントは、クレージーではなく、実はクールなアイデアかもしれない」

 そう考えたミラー氏は、バックに去勢手術を施した獣医と2人で開発を始めることになる。


■家族に蔑まれ、生活費にもこと欠く日々の末に

 Neuticlesの開発には多くの苦労があった。1つは、資金繰りだ。

 地元投資家が協力してくれたとはいえ、当初の開発費の13万2000ドル(およそ1,450万円)はミラー氏も負担する。クレジットカードのキャッシング枠いっぱいを使って借金をし、家を抵当に入れて用意した資金も注ぎ込んだ。

 30匹の犬にテストし、問題がないことを確認したうえで、ようやく最初にビジネスとして手術を行ったのが1995年。製品ができて以降も販売状況は芳しくなかった。

 珍奇なプロダクトだけにメディアに騒がれもしたが、すぐに収束。一時期は、電球1つを買うことも惜しんで家ではマイ電球を持ち歩き、部屋を移動するごとに使い回すような経済状況だったという。

 周囲の視線も冷たかった。もともとこのビジネスに反対だった両親には「気狂いじみている」と言われ、周囲の人たちには「病んでいるんじゃないか」と噂された。

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Neuticle「Oddity Central」より引用

 それでもミラーさんはNeuticlesの販促に力を入れた。雑誌への広告出稿、ラジオショーへの出演とリスナーへの無料モニター提供、獣医師とのネットワークの構築などなど、地道な努力により少しづつNeuticlesの認知度は上がっていった。1日に数百件の問い合わせを受けるようになり、ビジネスとしての成功が見えてきた。

 そんな折に問題が発生する。使用したプラスチックが硬く、施術した犬が歩いたり座ったりするたびに嫌な音が出るとクレームを受けたのだ。最終的に、人間の豊胸手術に使用するシリコンを使用することで解消したのだが。

コメント

1:匿名2018年6月25日 04:01 | 返信

シリコン乳は将来ガンになりやすくなる といわれてるのに…
人間は自己責任で手術してるから 自業自得だが
動物が 自ら頼んでもないモノで 玉ガンになったらかわいそう

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