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日刊サイゾー

【日刊サイゾーより】

 日本では最近、スマホ絡みの当たり屋が増えている。スマホを見ながら歩いている人を目がけて体当たりしたり、故意にぶつかって、自分のスマホを落として修理代を請求するのだ。

 一方、お隣の中国では、車両への当たり屋行為がいまだ横行中で、その手口は巧妙化している。

 今月20日、3カ月にも及ぶ捜査により、中国各地で当たり屋行為を繰り返し、多額の賠償金を手にしていた広東省出身者を中心とする組織が摘発された。安徽省でこの組織のターゲットにされた男性が、「安徽商報」(6月21日付)に次のように証言している。

「今年3月22日、仕事を終えてバイクで帰宅していた時でした。細い路地に入ると、1台のセダンがとてもゆっくり走っていたため、加速して左側から抜き去ろうとしたんです(中国は右側通行)。ちょうどその時、パンッと音がして振り返ると少年が倒れており、誰かが『交通事故だ!』と叫びました。状況的に私のバイクと接触した形になってしまい、少年と一緒に歩いていたという友人を名乗る人物に、少年を病院に連れて行くように言われ、それに従いました。診察の結果、少年の鎖骨が骨折していたことがわかり、治療費として1万元(約17万円)を少年側に支払うことになったんです」

 しかし、男性は違和感を抱き、地元警察に相談したところ、事件は急展開を迎える。なんとこの周辺では、同様の事件が立て続けに15件も発生していたことがわかったのだ。警察は、背後に治療費をだまし取る犯罪組織の存在があるとみて捜査を開始。そして今月20日、詐欺容疑の疑いで3名の男を逮捕した。

 その後の取り調べにより、組織のとんでもない手口が明らかになった。男たちはネット上で、「自分の鎖骨を折ってもいい若者募集」と人材を募り、未成年の少年を当たり屋に仕立て上げ、あたかも交通事故によって鎖骨が骨折したかのように一芝居打っていたのである。そして少年の折れた鎖骨が癒合するまでの間、何度も治療費を請求していたのだ。

 ちなみに、この当たり屋グループに参加して自らの鎖骨を折った少年は、だまし取った治療費のうち、わずか10~20%しか受け取っていなかったという。

 手荒で大胆な手口に思えるが、「中国の悪しき習慣をついた巧妙な詐欺」と話すのは、上海市在住の日本人男性だ。

「中国では交通事故が発生した際、警察に報告せず、保険会社も利用せずに当事者同士で解決を図ることが少なくないんです。今回の犯罪は、まさにそうした中国の習慣を悪用した手口といえます」

 彼らがどのようにして鎖骨を折っていたのか記事では明らかにされていないが、カネのためとはいえ、想像するだけで怖すぎる……。

(文=青山大樹)

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