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画像は、「The Daily Mail」より

“第2の頭部”を持って誕生した赤ん坊は、2つめの頭を無事に切り離された後、幸運にも生き残ることができた。シリア・アレッポに住むサナ・ヒレルさんは、子宮内で胎児が「二分頭蓋」であると診断されたが、それでも7人目の子ども、アブドラチフ・シェークラックちゃんを帝王切開で出産した。

 二分頭蓋とは、胎児の神経管が何らかの理由で正常に形成されなかったことで生じる疾患全般を指す。その中でも大脳半球が欠損して誕生した場合、無脳症と呼ばれる。一方、アブドラチフちゃんのように“第2の頭部”が形成された状態で誕生する場合は“脳瘤”と呼ばれる。脳瘤は後頭部と鼻孔を結んだ線上のあらゆる部分から突出し、これを患う赤ん坊の大半は他の先天奇形の合併症状が見られる。突起物は神経組織からできているため、身体の機能を損なうことなく切除することが可能な場合が多い。

 サナさんは、アブドラチフちゃんを出産する上でのリスクの大きさを認識しつつ、トルコへと越境して同国南部のハタイ県へと赴き、現地のムスタファ・ケマル大学病院で出産した。アブドラチフちゃんは誕生後すぐに死亡する可能性もあったため、脳や神経、脊髄に関する手術の専門医がいるイスケンデルン発達病院へと移送され、“第2の頭部”が切除された。3時間にも及ぶ困難な手術を担当したメフメット・コパラン博士は、「これほどの重傷だと通常は死亡してしまう」と述べ、さらに次のように語った。

「一般的に、5000人に1人の割合で新生児に二分頭蓋が見られます。このケースは(医学的には)分類3に該当しますが、分類3と4はかなり珍しい。脳組織に関わる手術だったので、とても複雑でした。誤った外科手術をすると、患者の脳内に体液が流れ込んで、患者は呼吸ができなくなったり、水頭症のようになって死亡する可能性がありました」

 手術後、アブドラチフちゃんは集中治療室での8時間の治療と観察を経た後、自分で呼吸できるようになった。アブドラチフちゃんの“第2の頭部”の重さは約1キロで、総体重の約3分の1を占めていたという。

 コパラン博士は、すでに退院したアブドラチフちゃんがこれから普通の生活を送れるだろうと語った。そして、二分頭蓋は母親の年齢や栄養失調によって引き起こされる可能性が非常に高いとも付け加えた。極めて珍しい症状とともに生まれてきたアブドラチフちゃんは、母親の愛情や医師の熱意によって死を免れた。内戦の続くシリアにおいて、この小さな命が逞しく成長していくことを願いたい。
(文=標葉実則)

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