「脳から足が生えた赤ん坊」に戦慄! 医師も凍りついた人体の奇跡、”2つの可能性”とは!?

 再生医療、それは現在もっとも注目を集める科学分野だ。日本では哲学的な研究としてさえ文科省から億単位の科学研究費が投じられている。このような研究は、中世以前であれば”忌むべき悪魔の所業”と理解されたはずだ。なぜなら、失った身体を再生することは到底あり得ない話だったからだ。

 そして現代、科学技術の発展により悪魔の所業は善なる技術となった。人体と科学技術の融合はますます増大していくだろう。今後、パラリンピックのほうが、より記録が伸びていくとの予想もあるほどだ。

 しかし一方で、生身の人類の可能性を示す衝撃的な事例も報告されている。まだまだ我々は、自身の体のことを完全には理解していない――そう感じざるを得ない2014年11月の記事を再掲する。

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【※2ページ目に脳から足が生えた、刺激の強い写真を掲載しています。苦手な方は、文章のみでお楽しみください】

  国内のメディアはほとんど報じないが、海外メディアはたとえ大手であっても毎日のように人や動物の奇形のニュースを報じている。この事実は、国や文化的背景によって奇形に対する認識の差異が存在することを示している。しかし、これほど命の「力強さ」と「神聖さ」を伝える話題は他にないと考えるトカナでは、今後もそれらの話題を追いかけ続けたい。今回は、そんなトカナ編集部が過去にとりわけ驚愕した、「脳から足が生えていた赤ちゃん」のケースについてお伝えしよう。

「脳から足が生えた赤ん坊」に戦慄! 医師も凍りついた人体の奇跡、2つの可能性とは!?の画像1画像は「YouTube」より

■手術中の医師が驚愕

「脳から足が生えていた」赤ちゃんは、米国コロラド州に生まれた。名前はサム・エスキベルくん。米大手メディアNBCがニュースを報じた2009年当時、サムくんは生後3カ月だった。

 彼の脳内に腫瘍らしきものの存在が確認されたのは、まだ母親のティファニーさんの胎内にいた時に受けた超音波検査でのこと。医師はすぐさま手術する必要があると判断、人工分娩の末にサムくんは誕生し、開頭手術に臨むことになる。

 しかし、手術を担当したコロラドスプリングス記念病院のポール・グラブ医師は、サムくんの脳に信じられないものを発見してしまう。それが、足だった。

「まぎれもなく、足が伸びていたのです」  「こんなものは見たこともありませんでしたから、(手術の手を)止めてしまいました」(グラブ医師)

 しかもサムくんの脳からは、足のみならず腿や手など、身体の各部位が発見されたという。医師たちは腫瘍とともにそれらを摘出し、乗り越えられる確率は半々とされていた難手術は無事に成功する。ちなみに腫瘍は、ガンではなかったと伝えられる。

■念願の子どもの身に一体何が……!?

「彼は奇跡の子です。本当にこの子を愛しています」(ティファニーさん)

 結婚から13年間、妊娠を待ち望んできた両親にとって、サムくんは念願の子どもだ。医師から手術の報告を受けた両親も、当然ながらこの事態をどう捉えてよいか分からず、ただただ唖然とするばかりだった。ティファニーさんの妊娠経過は順調で、健康状態も良好だったというが、ではサムくんの頭部には一体何が起きていたというのだろう。NBCの解説は、2つの可能性を提示している。

●奇形腫(テラトーマ)   何らかの異常により、身体の各部位を作る細胞が本来の場所以外にもあらわれてしまう。多くの場合、首・胸・腹などに“こぶ”のように形成され、その中に身体の各部位が収まった状態となる。漫画『ブラックジャック』(作・手塚治虫、秋田書店)に登場するピノコは、この奇形腫に入っていた身体の各部位を、組み合わせて生まれた人物という設定だ。

 しかしNBCの解説者は、「奇形腫が脳に形成されるケースなど見たことがない」という。

●封入奇形胎児   子宮の中で、双子の一方がもう一方を成長の過程で吸収してしまう。吸収された側の胎児は、吸収した側の胎児に寄生するような状態となり、成長に伴って栄養を吸い取ってしまうため、取り除かなければ深刻な結果を招いてしまう。世界で報告は100例にも満たないようだ。

 サムくんのケースが以上のどちらであったのか、はっきりとしたことは言えないようだ。ただ2009年当時、手術を無事に乗り越えた彼は、月に1度の検査によって再発がないことが確認されている。また、彼のケースは医学の進歩に大きく貢献するとも報じられている。今は5歳となったであろうサムくんが、健康で幸せに暮らしていることを願いたい。  (編集部)

参考:「The Daily Mail

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