『CD『たかじん やっぱ好きやねん ‐シングル・コレクション‐』のジャケット写真』

2014年1月3日は、大阪を拠点に絶大な人気を獲得した歌手であり、司会者であったやしきたかじんが死亡した日である。
メディア・カルチャーの集中していた東京を早々に否定して関西圏に根を下ろしたこと、そして『やっぱ好きやねん』『なめとんか』等のヒット曲が大阪(関西弁)をテーマにしたものが多かったために、関西圏では最晩年までカリスマ的な存在を発揮していた人物である。それだけに、その死が、数々の美談を伴うものであることは予想できた。しかし、テレビバラエティ『金スマ』の大特集と連動した百田尚樹のノンフィクション書籍『殉愛』が、最晩年を支えたとされるさくら夫人を一方的に美化し、おそらくはさくら夫人がイタリア人夫との二股をかけていたことすら知らずに書いた、とてもノンフィクションとはいえない代物であったために、さくら夫人を除く遺族から名誉毀損の訴えが噴出し、遺産分与を含めて大スキャンダル化。結果として、美談からはかけ離れた死に際となってしまった。しかし、莫大な成功を収めた“大物の死”としては、古今東西に数多あるパターンであり、故人の社会的影響力の絶大さを知らしめるという意味ではわかりやすいものであったともいえるだろう。その美声や才能で歴史に名を残す人生を歩むことが“奇跡”であるなら、年老いた成功者の最晩年に接近してきたのが、善意の人物であることもまた、世界的にみても“奇跡”の確立なのである。

(写真はやしきたかじんCD『たかじん やっぱ好きやねん ‐シングル・コレクション‐』(ビクターエンタテインメント
))

1月3日の不幸

1945年
【死去】エドガー・ケイシー(Edgar Cayce)【予言者/アメリカ】メスリズムの催眠状態でソファに横たわり、病気診断や人生相談のカウンセリング=リーディングを行なったアメリカの予言者。病院を設立したこともあったが、すぐに潰れたためにその治療は募金という形で行なっていたため、経済的には苦しい人生であったと言われている。呼吸不全で67歳没。
1946年
【死刑】ウィリアム・ジョイス(William Joyce)【アナウンサー・活動家/イギリス・ドイツ】

"ホーホー卿"の異名で知られる、第二次大戦中に祖国イギリスに向けてナチスのプロパガンダ放送をしていたアナウンサー、ファシスト。1945年5月28日にデンマーク国境近くのフレンスブルクで逮捕されロンドンに送還。大逆罪により死刑が確定し、ワンズワース刑務所にて絞首刑に処された。

1964年
【逮捕】「連続殺人犯西口彰逮捕」佐木隆三の直木賞受賞小説『復讐するは我にあり』で知られる5人殺害の連続殺人犯の西口彰を熊本で逮捕。ポスターを見た11歳の少女による通報によるものであった。
1967年
【死去】ジャック・ルビー(Jack Leon Ruby)【実業家/アメリカ合衆国】

ダラスでナイトクラブ経営の傍ら、麻薬取引や銃器密売も手がけていた人物。ジョン・F・ケネディ大統領を暗殺したと言われていた容疑者、リー・ハーヴェイ・オズワルドをダラス警察署の地下でテレビ中継中に射殺した。逮捕直後は異常なほど興奮状態にあったが、オズワルドの死を知ると安心した様子になり、「夫が暗殺され悲しんでいるジャクリーン夫人とその子供のため」とその犯行動機を語った。しかしその後マフィアやCIA、キューバ人亡命者などとの交際が明らかになり、自ら「オズワルドを殺害した時は誰かに操られていた」と語ったことなどから、なにものかによる指示で動いていたことが予想されている。死刑判決を受けて再審請求中に肺癌による肺塞栓症で死亡。没年55歳。ケネディ、オズワルドと同じパークランド病院で死亡した。

2004年
【航空事故】「フラッシュ航空604便墜落事故」エジプトのシャルム・エル・シェイク国際空港からカイロ国際空港を経由しパリのシャルル・ド・ゴール国際空港に向かう予定だったフラッシュ航空604便が、離陸直後に海に墜落。乗員・乗客全員の148人が死亡。朝4時40分という時間の暗闇で方向感覚を失った基調による操作ミスが原因とされる。この事故の2カ月後にフラッシュ航空は倒産。
2008年
【競技中事故死】崔堯森(チェ・ヨサム Choi Yo-sam)【プロボクサー/韓国】

2度の世界王座に輝いた元世界チャンピオンのボクサー。1999年にWBC世界ライトフライ級王座、2007年にWBOインターコンチネンタルフライ級王座を獲得したが、2007年12月25日に行なわれた初防衛戦で、挑戦者のヘリ・アモル(インドネシア)の右パンチを12ラウンド終了直前に顎に受けダウン。判定で王座は防衛したものの、意識不明のまま病院に搬送され、翌年1月2日に脳出血のため脳死と診断された。家族の意向で生命維持装置が外されて1月3日に死亡。没年35歳。死後、順天郷大病院側の応急措置に不備があったとして1500万ウォンの賠償金が遺族に支払われた。

2009年
【自殺】永田寿康【政治家】大蔵省職員から転身し、過激な発言の数々で"平成の爆弾男"と呼ばれた民主党所属の政治家。3期にわたり衆議院議員を務めたが、2006年に「堀江メール問題」の責任をとり議員辞職。その後2008年に精神を病みサナトリウムに入るがリストカットや自殺未遂を起こす。翌年北九州市八幡西区の自宅マンション駐車場で死亡していた。警察の捜査により飛び降り自殺と断定された。没年39歳。
2014年
【死去】海原しおり【漫才師】関西の女性漫才コンビ「海原さおり・しおり」のボケ役として活躍した漫才師。2012年7月6日のなんばグランド花月での公演後、目眩をおぼえて入院。早期の脳腫瘍との診断を受けて8月に手術し、そのご療養に努めていたが2014年に死亡した。没年58歳。
2014年
【死去】やしきたかじん【歌手・タレント】

代表曲『やっぱ好きやねん』に象徴される大阪人の心情を歌い続けて絶大な人気を獲得した歌手であり、関西圏のテレビバラエティで長きにわたり顔として君臨したカリスマ的人気司会者。東京進出に失敗して以降は関西ローカルに専念し、より強固な基盤を築いた。2012年1月に食道ガンのため芸能活動を休止、療養に努めるが、2013年3月21日にテレビ復帰。しかしその直後の5月に再び活動休止し、翌年早々に死亡した。64歳没。死後出版された百田尚樹のノンフィクション『殉愛』に対し、一方的に美化された最後の妻を除く他の遺族から名誉毀損の訴えが噴出し、問題となった。さらに遺産分与、看板番組の名義貸しでも問題が続出した。