『キース・ヘリングが描いたバルセロナの壁画』

1990年2月16日は、ストリート・アートに多大なる貢献を果たしたニューヨークの画家・キース・ヘリングがエイズの合併症で死んだ日である。
ヘリングはその単純かつ骨太なイラストとともに、未知の病であった“エイズ”の恐怖を世界と共有したアーティストとしても知られている。
現在も人類とHIVウィルスの戦いは続けられている真っ最中であるが、近年、エイズの発症を抑えるという意味においては人間はその戦いを優位に進められているようだ。
つまり、誰かがエイズで死亡したというニュースを聞くことは、そのキャリアが順調に増えているという現状にも関わらず、あまりなくなってきている。
それに対し、ヘリングがたった31歳という年齢で死亡した1990年代は、エイズが“死の病”として人類を捉え始めていた時期であり、ヘリング自身の作品にもその恐怖はありありと描かれている。
その恐怖がくっきりはっきりと刻まれたヘリングの作品を観ることは、多くの恐怖を克服してきた人類の歴史を確認することに等しいといえるだろう。

(画像はWikipedia Keith Haringより使用)

2月16日の不幸

1912年
【死去】聖ニコライ(Saint Nicholas of Japan/Ivan Dimitrovich Kasatki)【修道司祭・宣教師/ロシア】

日本に正教を伝えた人物であり、日本正教会の創設者。正教会では列聖された聖人(亜聖人)である。1861年に箱館・ロシア領事館附属礼拝堂司祭として来日して以来生涯日本に止まり、ニコライ堂の建設等、正教の布教に尽力し大主教と呼ばれた。1912年2月16日に神田駿河台・正教会本会で76歳没。谷中墓地に埋葬されたが、1970年に棺から不朽体として出土。ニコライ堂、函館ハリストス正教会などで公開されている。

1990年
【エイズ死】キース・ヘリング【画家/アメリカ合衆国】

単純かつ骨太なイラスト作風で、ストリート・アート、ポップ・アートに多大なる貢献を果たした画家。親交の深かったジャン=ミシェル・バスキアやアンディ・ウォーホルとともに、1980年代のニューヨーク文化を象徴する人物としても知られている。私生活ではHIV感染者であることを公表しエイズ撲滅運動に積極的に携わったことでも知られ、1990年2月16日、エイズによる合併症で31歳没。

2011年
【死亡】 淡島千景【女優】

宝塚歌劇団29期生の娘役スターとして活躍した女優。宝塚退団後は松竹、続いて東宝などに所属し、映画・テレビドラマ等で活躍した。代表作に小津安二郎監督『麦秋』豊田四郎監督『夫婦善哉』等。2011年春に肝臓ガンが発覚し、翌年2月6日に死亡。没年87歳。