『誘拐されたリンドバーグの長男の情報を募るポスター』

1932年5月12日は、人類初の大西洋間無着陸飛行を1927年に成し遂げたアメリカのパイロット、チャールズ・リンドバーグの長男が自宅近所から遺体となって発見された日である。
彼がその富と名声をほしいままにしている絶頂期に起きた長男・リンドバーグ・ジュニア(1歳)の誘拐殺人事件が発生。長男は自宅から忽然と姿を消し、代わりに身代金5万ドル(1927年の飛行で手にしたオルティーグ賞の賞金は25000ドル)を要求するノートが置いてあった。10日間の捜索と身代金の受け渡しまでやったが、長男はリンドバーグ宅の近所で遺体となって発見された。事件の2年後、身代金の紙幣を使用したことから容疑者は捕まり、その男はブルーノ・リチャード・ハウプトマンというドイツ系移民の大工だった。ハウプトマンは最後まで無罪を訴え続けたが、1936年に死刑。しかし、この事件は様々な疑いがかけられている“怪事件”のひとつで、現在でも様々な憶測を呼んでいる。たとえば、ハウプトマンの逮捕後も身代金の紙幣は流通し続けており、身代金の受け渡しを買って出たジョン・コンドンの犯人側との会話、やりとりもどこか釈然としない。挙げ句の果てにはリンドバーグ家の家政婦が捜査中に服毒自殺をするなど、リンドバーグ自身にも嫌疑がかけられる有様なのである。フリーメーソン会員、ナチスとの交遊など様々な顔を持つ“偉人”であっただけに、この事件を巡るミステリーは、今も動き続けている。

(写真はWikipedia Lindbergh kidnappingより。Public Domain)

5月12日の不幸

1932年
【怪事件】【誘拐】「リンドバーグ誘拐事件」 3月1日に誘拐されたチャールズ・リンドバーグの長男が遺体で発見される。容疑者はブルーノ・リチャード・ハウプトマンというドイツ系移民の大工で、逮捕後も最後まで無罪を訴えたが、1936年に死刑に。しかしリンドバーグ自身自作自演説も出るなど、未だに真相は明らかになっていない。
1982年
【競技中事故死】高井幾次郎【オートバイレーサー】

全日本ロード選手権で活躍し、1974年、1976年には750ccクラスで全日本タイトルを獲得した名レーサー。スポーツランドSUGOでテスト走行中にコーナーで転倒事故。頸椎を骨折して病院に到着する前に死亡した。没年35歳。

1990年
【死去】陳建民【料理人】

日本に於ける"四川料理の父"と呼ばれ、ケチャップを使用する現在の「エビのチリソース炒め」や日本人向けに山椒を入れない「麻婆豆腐」の考案者として知られる料理人。中国・四川で生まれ中国の大都市の料理店を歴任した後に台湾、香港と渡り歩き1952年に観光ビザで来日。以降、東京の「四川飯店」で活躍する傍ら、テレビ番組などマスメディアでも活躍した。テレビ『料理の鉄人』で人気を博した息子の陳建一、孫の陳建太郎も料理人である。70歳没。

1994年
【死去】エリク・H・エリクソン(Erik Erikson)【心理学者・精神分析家/ドイツ・アメリカ】

「アイデンティティ」の概念を発見したといわれる精神分析家。「エリクソンの心理社会的発達理論」を提唱し、現代アメリカの精神分析家の権威といわれた人物。ドイツ・フランクフルトで生まれたがユダヤ人という出自のために迫害され育ち、ナチスが政権を握ったことからアメリカに亡命し1939年にアメリカ国籍を取得。心理医療に従事し、学位を持たないままにイェール大学、カリフォルニア大学バークレー校、ハーバード大学等の名門校の教員を歴任した。91歳没。

2005年
【事故死】モニカ・ゼタールンド(Monica Zetterlund)【歌手・女優/スウェーデン】

スウェーデン出身で世界的評価を得たジャズ・シンガー。代表作はビル・エヴァンスと共演したジャズアルバム「Waltz for Debby」。ストックホルムの自宅マンションで起きた火災で焼死。原因は彼女自身の寝タバコと言われている。没年67歳。

2010年
【航空事故】「アフリキヤ航空771便墜落事故」

ヨハネスブルク発トリポリ行きのアフリキヤ航空771便がリビアのトリポリ国際空港への着陸に失敗。乗員乗客全104人中オランダ国籍の8歳児の1人を除いて103人が死亡するという事故。原因は操縦士と副操縦士の技術的なものとされ、同じ体制で同じトリポリ空港に着陸した2010年4月28日も、危うい着陸をみせていたという。

2011年
【強盗】【怪事件】「立川6億円強奪事件」東京都立川市の警備会社「日月警備保障」の立川営業所に強盗に入った二人組が、そこに保管されていた現金約6億円(5億9953万1209円)を盗んだ強盗事件。これは日本国内で盗まれた最高額である。監視カメラなどから犯人はすぐさま特定され、まず6月1日に元ホスト植木秀明、6月3日に元自動車修理工、渡辺豊を逮捕。共に暴力団関係者だったといわれている。奪われた現金は約2億4千万円を逮捕者から回収されたが、残り約3億6千万円が未回収という怪事件である。
2016年
【死去】蜷川幸雄【演出家・映画監督】

開成高等学校を卒業後「劇団青俳」に参加し役者として活動するもすぐさま演出家にて転向。蟹江敬三、石橋蓮司らと劇団「現代人劇場」結成し1969年 『真情あふるる軽薄さ』で演出家デビューして以来、アングラ劇団ブーム全盛期の時代の寵児として絶大な人気を獲得。1990年代以降はメジャーなキャスティングの大作も手がけ、日本演劇界を代表する演出家として"世界のニナガワ"と呼ばれた。俳優を徹底的に追い込む過激な演出法でも知られた。映画監督としても活動し『青の炎』『蛇にピアス』等の作品を手がけた。2016年5月12日午後1時25分、肺炎による多臓器不全で80歳没。長女は人気写真家の蜷川実花。