『心中した有島武郎と波多野秋子の肖像写真』
1923年6月9日は白樺派の中心人物として活躍した作家の有島武郎の死亡した日である。妻の安子に先立たれた晩年の有島武郎は、婦人公論の記者であった波多野秋子と恋仲になるが、秋子が既婚であり、夫の春房からの脅迫に耐えかねたふたりは、軽井沢の別荘にて首吊り心中を遂げた。辞世の歌は「幾年の命を人は遂げんとや思い入りたる喜びも見で 修禅する人のごとくに世にそむき静かに恋の門にのぞまん 蝉ひとつ樹をば離れて地に落ちぬ風なき秋の静かなるかな」
しかし、日本を代表する作家の余りにナイーブなその自殺には事件直後から賛否両論が起こり、師の内村鑑三をはじめ唐木順三等、多くの知識人が否定的な立場をとった。
果たして、我々は他人の死に様を批評することができるのだろうか?

(画像はそれぞれWikipedia 有島武郎、波多野秋子より Public Domain)

6月9日の不幸

1年
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