『TEARDOROPSのCDTEARDOROPSのCD「ラヴ・ゲリラ 1988-1989LIVE」のジャケットに写る山口冨士夫』

2013年8月14日は、ザ・ダイナマイツ、村八分、裸のラリーズ、TEARDROPS等のロックバンドで活躍したミュージシャンの山口冨士夫が死亡した日である。
東京都福生市の福生駅の前で、米兵に突き飛ばされたことが原因で頭を強打し、死亡したという。
そこまで聞くと、一件物騒な事件に巻き込まれたのではないかという印象であるが、各報道を見てゆくと、だいぶ印象が変わってきた。いくつかの報道を合わせると、このようなストーリーだ。
ある若い女性が駅前で男性に道を尋ねていたところ、それを遠くから見ていた彼女の知人の米兵が、知らない男に絡まれていたと思って助けに向かった。そこで米兵が男性を殴る事態に発展し、そこに居合わせた山口冨士夫が、仲裁に入ったところ、米兵から押されて道端に倒れ、後頭部を打って急性硬膜下血腫を起こし、1カ月後に脳挫傷で死亡した。生前の山口冨士夫がかなり衰弱していたということもこの悲劇の原因であろう。
さて、米兵が過度に暴力的であったことには疑いはないが、彼にしても人助けをしようと思っていたであろうし(一説にはキャバクラ嬢とその常連客の関係であったとも)、この話に出てくる登場人物は、誰もが善意で動いている。ちょっとした誤解と、偶然が重なって、ここまで多くの人間がかかわる死に方、それもストーリー的には外野もいいところの位置に、生前は“日本ロック界の生ける伝説”として様々な武勇伝を残したロックスターがいたのである。
死に方にはいろいろあるが、ここまで奇妙な死に方は近年でも記憶にない。あの山口冨士夫がこんな死に方を……と嘆く向きが多いのもわかるが、では、これよりもミステリアスな死に方はあるのだろうか? やはり山口冨士夫の人生は、並外れておもしろいものだったと思う。

(画像はTEARDOROPSのCDTEARDOROPSのCD「ラヴ・ゲリラ 1988-1989LIVE」より。)

8月14日の不幸

1年
準備中
1988年
【死去】エンツォ・フェラーリ(Enzo Anselmo Ferrari)【実業家/イタリア】イタリアが世界に誇る高級車メーカー、フェラーリ社の創業者。腎不全で90歳没。
2000年
【連続殺人事件】「大分一家6人殺傷事件」大分県大野郡野津町都原の男性宅を隣家に住む15歳の少年が襲撃。男性の妻、娘、孫の3人が死亡、男性と孫2人の3人が負傷。犯人の少年は自首。風呂場覗きを咎められたことに逆上しての犯行だった。
2007年
【急死】山口小夜子【ファッションモデル・ファッションデザイナー】世界のモードシーンに日本人ブームを巻き起こした伝説のモデル。急性肺炎で57歳没。
2013年
【事故死】【奇妙な死】山口冨士夫【ミュージシャン】イギリス人とのハーフで養護施設の出身ながら、ザ・ダイナマイツ、村八分、裸のラリーズ、TEARDROPS等のロックバンドで活躍したミュージシャン。東京都福生市の福生駅の前で、米兵に突き飛ばされたことが原因で頭を強打し、死亡。没年64歳。