『藤圭子「圭子の夢は夜ひらく」のジャケット』

2013年8月22日は、歌手の藤圭子が、新宿区の高層マンションから飛び降り自殺を遂げた日である。
近年は「宇多田ヒカルの母」という印象が多かったが、本人も1970年に第1回歌謡大賞を受賞したほどの、れっきとしたスーパースターである。
しかし、現在のAKB48等と変わらぬ19歳の女性歌手でありながら、“怨歌”と呼ばれた藤は、夜の女の悲哀という暗く湿ったテーマの曲をそのルックスに似合わぬハスキーボイスで歌い上げる歌手であった。
その代表曲が、元々は練馬刑務所で歌われていた歌であるという『夢は夜ひらく』である(藤版は『圭子の夢は夜ひらく』)。
晩年は夫の宇多田との別居に始まり、彼女自身の浪費癖や鬱病も明らかになった。アメリカ渡航時に過剰な現金を持ち込もうとして没収されたニュースなどもあり、とても幸せな余生と呼べるような印象ではなかった藤。
しかし彼女は元々、芸能活動をリタイアしていたとはいえ、宇多田ヒカルの母などという枠に収まるような人物ではなかったのであろう。
西新宿のマンションからの投身自殺を含め、晩年のゴシップも、死後に沢木耕太郎が緊急出版した暴露本ですら、藤圭子の歌手としての全盛期のイメージを何一つ裏切るものではなかったともいえよう。
スポットライトの当たる場所で放っていた藤圭子の大きな影は、紛れもなく多くの人々を魅了し、その世界に引きずり込んでいた。そして、「15、16、17と〜」どころでは終われない人生の暗闇に、自らも消えていっただけなのだろう。

(写真は『圭子の夢は夜ひらく』(1970年/ビクター/RCA)のジャケット)

8月22日の不幸

1年
準備中
1998年
【死去】村山実【プロ野球選手・監督】"2代目ミスタータイガース"。"ザトペック投法"なる全身全霊をかけた投球フォームで愛された昭和の阪神タイガースを代表する大投手。巨人、特に長嶋茂雄との激烈なライバル関係は有名で、長嶋の人気を決定的にした天覧試合でのサヨナラホームランも、打たれたのは村山だった(しかもそれを生涯ファールだと言い続けていた)。史上最多である3度の沢村賞受賞の他、1度のリーグMVP、最多勝3回等を誇り、大卒としては史上最多の通算222勝を挙げた。監督としては奮わず直腸ガンのため61歳没。
2013年
【自殺】藤圭子【歌手】10代でデビューするなり"怨歌"と呼ばれた"夜の女の悲哀"という暗く湿ったテーマの曲をそのルックスに似合わぬハスキーボイスで歌い上げて人気を博した歌手。代表曲に『圭子の夢は夜ひらく』等。晩年は宇多田ヒカルの母として知られていたが、夫との別居に始まり、彼女自身の浪費癖や鬱病も明らかに。アメリカ渡航時に過剰な現金を持ち込もうとして没収されたニュースなどもあり、とても幸せな余生と呼べるような印象ではなかった。新宿区の高層マンションから飛び降り自殺。没年62歳。