『映画「東京物語」撮影現場での原節子と監督・小津安二郎監督』(1953年撮影)

2015年9月5日は、世界的映画監督、小津安二郎の作品に出演し続けたミューズとして知られる女優の原節子が死亡した日である。
黒澤明など様々な有名監督の仕事で知られる昭和を代表する大女優の原ではあるが、やはり小津安二郎作品の印象が根強い。
1953年に公開された小津の代表作『東京物語』を始め、『晩春』(1949年)『麦秋』(1951年)『東京暮色』(1957年)『秋日和』(1960年)『小早川家の秋』(1961年)と6本もの作品にメインキャストとして出演。1963年に小津が死去してからは、表舞台から消え、事実上の引退をした。
晩年は鎌倉で余生を過ごしていたと言われるが、その後、女優としての活動はしなかった。
様々なところで、原は小津の死に殉じたとも言われているが、それは決して言いすぎではないだろう。
小津の作風に心酔していた原節子にとって、女優としての死は、小津の命日と同じ日であったに違いないのだから。
小津の通夜に現われ、「せめてもう一度精一杯の仕事がしたかった」とコメントを遺したのは、まさに原節子の、女優としての遺言であったのだろう。

(写真はWikipedia 原節子より。Public Domain)

9月5日の不幸

1972年
【オリンピック】【テロ】【大量殺人】「ミュンヘンオリンピック事件」ミュンヘンオリンピックの選手村にパレスチナゲリラ「黒い九月」が侵入しがイスラエル選手団、コーチ、審判員11名を殺害。警官1名と犯行グループ5名を含む17人が死亡。イスラエルに収監されているパレスチナ人234名の解放が目的だった。
1996年
【急死】山村美紗【小説家】日本を代表する推理小説作家として、大学生時代、教員時代を過ごした京都を舞台にした数多くの作品を残した。テレビドラマ原作になったものも多く、その場合、娘の山村紅葉が出演していることが定番となっている。同じく推理小説の大家である西村京太郎との公私にわたる交際で知られ、心不全で急逝した際に書いていた『在原業平殺人事件』『龍野武者行列殺人事件』の2作を西村が完成させている。没年62歳。
1997年
【死去】マザー・テレサ(Mother Teresa)【修道女/アルバニア】修道会「神の愛の宣教者会」を創立したカトリック教会の修道女者にして、カトリックの聖人。1979年にノーベル平和賞を受賞。その生涯を通じての貧しい人々を救うための献身的な慈善活動で知られた。晩年はマラリアをわずらい、87歳没。その死後、1998年にインド人女性モニカ・ベスラの腹部腫瘍の治癒、2008年にブラジル人男性の脳腫瘍を回復したことにより、マザー・テレサの起こした奇跡と認定。ローマ教皇フランシスコにより聖人と認定された。
2003年
【死去】青木雄二【元漫画家・評論家】大阪のマチ金、消費者金融を舞台にし、総計1600万部を売り上げた大ヒット漫画『ナニワ金融道』の作者。肺ガンで58歳没。
2015年
【死去】 原節子【女優】世界的映画監督、小津安二郎の作品に出演し続けたミューズとして知られる昭和の大女優。黒澤明など様々な有名監督の仕事で知られる昭和を代表する大女優の原ではあるが、やはり小津安二郎作品の印象が強く、1953年に公開された小津の代表作『東京物語』『晩春』他6本もの作品にメインキャストとして出演。1963年に小津が死去してからは、表舞台から消え、43歳という若さで事実上の引退をした。肺炎で95歳没。