『1953年の小津安二郎監督映画「東京物語」より。義理の親子役を演じる原節子(写真左)と笠智衆』

1963年12月12日は、日本を代表する映画監督・小津安二郎が死亡した日である。
日本文化を海外に発信したという意味では黒澤明と共に双璧を為す存在の映画監督であり、海外の著名映画祭での受賞経験は特にないものの、その独特で厳密な美的感覚でつくられた作品群は、特に海外で多くのフォロワーを作っている。
また、「小市民映画」と呼ばれるような市井の人々を主題に描き続けていたために、“家族の素晴らしさ”を描いた作家として語られる機会も多いが、その実、家族を通して人生の煩雑さや困難を描いていた部分も多く、小津自身が家族生活自体にとりわけ希望を見出していなかったことは、その生涯を未婚のまま終えたことからも想像ができる。
また、そのような小津が描く家族であっただけに、その作品は時代を超えて人間の深い部分と繋がり続けている普遍性を持っているのだろう。
ちなみに、小津の死を43歳で迎えた小津作品のミューズ、原節子は、その葬儀を最後に表舞台から姿を消した。
つまり、女優としての原節子は小津に殉死した形になる。
小津作品も雄弁に語っていることでもあるが、人間とその家族とは、おそらく、戸籍上や血縁上に限定されるものではないのだ。

(写真はWikipedia Tokyo Monogatariより使用。Public Domain)

12月12日の不幸

1年
準備中
1917年
【死去】アンドリュー・テーラー・スティル(Andrew Taylor Still)【医師/アメリカ】軍医としての勤務経験から研究を重ね、骨に根幹があると考えた代替医療の治療体系「オステオパシー」の創始者。89歳没。
1963年
【死去】【誕生日死】小津安二郎【映画監督】日本文化を海外に発信したという意味では黒澤明と共に双璧を為す存在の映画監督であり、海外の著名映画祭での受賞経験は特にないものの、代表作の『晩秋』『東京物語』等、その独特で厳密な美的感覚でつくられた作品群は、ジャン=リュック・ゴダール、ヴィム・ヴェンダース、アキ・カウリスマキ等下の世代の海外作家から評価が高い。杉村春子、笠智衆、原節子、東野英治郎等常連俳優を起用する起用することでも知られている。ガンのため60歳の誕生日に死亡。
1985年
【死去】アン・バクスター(Anne Baxter)【女優/アメリカ】1947年の代表作『剃刀の刃』でアカデミー助演女優賞を受賞、その他では『十戒』への出演等で知られる女優。脳動脈瘤で62歳没。
1989年
【死去】田河水泡【漫画家】『のらくろ』の作者として絶大な人気を誇った昭和初期の国民的漫画家。田河の弟子としては長谷川町子、杉浦茂、滝田ゆうらの後の人気作家が多数おり、手塚治虫以前の漫画界に於いて絶大な影響力を誇った。肝臓ガンで90歳没。
2007年
【死去】アイク・ターナー(Ike Turner)【ミュージシャン/アメリカ】1960年に結婚したアンナ・メイ・ブロックとのアイク&ティナ・ターナー・レヴューで活躍したギタリスト。1978年に離婚と共に解散。離婚原因のひとつはアイクによるDVであったと言われている。その後1980年代にはコカインの中毒患者として刑務所に服役したことも。晩年患っていた肺気腫で死亡したかと思われていたが、コカインの過剰摂取で死亡。没年76歳。