オルドビス紀の凶戦士ゾイド発見?4億6,000万年前の“巨大ウミサソリ”

 体長が1.5m以上もあるウミサソリの標本(生物、岩石などを研究材料として採取したもの)が発見された。しかも、過去に発見されていた中でも最古となる、4億6,000万年前のものだという。この世紀の発見に、世間からは驚きの声と共に“ゾイド”を指摘する声が上がった。

 カンブリア紀(5億7,000万年前~5億年前)の時代に爆発的な進化を遂げた海中生物。オルドビス紀(5億年前~4億4,000万年前)に入り、海の生態系のピラミッドの頂点に立っていた生物は、5cm大から3m近いものまで、大小さまざまな種類が存在するウミサソリだった。大きさだけでなく、尾の先が針状に尖ったものや、剣のようになったもの、オール状のものなどもおり、さらには大きなハサミを備える種類もいたという。

 ウミサソリは、多くの水生昆虫のように背中を下に、後足をオールのように使って泳ぎ、大きな目と力強いハサミを持っているため、肉食性であったと考えられている。なお、地球史上最大の節足動物とされるウミサソリが絶滅したのは、デボン紀(3億9,500万年前~3億4,500万年前)後期。デボン紀には、氷河形成による海退、森林が増え温室ガスが減ることによる寒冷化、乾燥化や低酸素化など、大きな環境変化が8回~10回起こっていたことが判明しており、ウミサソリをはじめ、多くの水中生物が絶滅に追いやられた。また、スウェーデンにある直径50kmのシヤン・クレーターも、同時代にできたものとされている。この巨大隕石の衝突が、生き残ったデボン紀の生物たちに、絶望的な環境変化をもたらしたようだ。

 2007年、ドイツでウミサソリの巨大なハサミの化石が発見された。このとき発見されたウミサソリは、4億6,000万年前から2億5,500万年前に生息していたとされる種で、ハサミの大きさは46cmにも及び、ハサミの大きさから全長は2.3m~2.6mと推測された。また、推定体重は180kgとのこと。一回り大きいお相撲さんといったところか。

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