【聖橋乱丸の陰謀社会学】

薄煕来裁判の裏側=「誰も信用できない…」中国権力闘争の過酷な実態

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • コメント0
関連キーワード:

聖橋乱丸

,

薄煕来

,

陰謀社会学

hakukirai.jpg

 こんにちは、陰謀社会学研究科家の聖橋乱丸である。

 9月21日、中国の元重慶書記薄煕来の判決がでた。証言のすべてが共産党側(検察側)による状況証拠で、かつ物的証拠がなく、さらに、その内容で本人が完全に罪状を否定しているにもかかわらず、「無期懲役・個人資産没収・共産党党員権利停止」というかなり厳しい内容になった。

 これより前、薄煕来の妻で弁護士の谷開来も、イギリス人殺害容疑で執行猶予つきの死刑判決を得ている。夫婦そのものどころか一家全員を司法の場で消し去ってしまった中国共産党の陰謀はすさまじい。

■中国共産党の権力闘争、その熾烈な実態とは?

中国は共産党一党独裁であるために、権力闘争は熾烈を極める。まさに他人を引きずりおろさなければ、自分が上がるスペースがないのである。また政党が1つしないということは、日本でいう小沢一郎のように、はじめに自民党に行き、離党後、ほかの政党を転々とするというような政治的な動きはできない。まさに、「一つの梯子」を上り下りするような政治権力の争いが共産党の中では日常なのである。

もちろん、日本の場合もほかの外国の場合も、蹴落としたり足を引っ張るというような争いは存在する。しかし、上に登れる梯子が1つしかない権力闘争では、蹴落とされた人が、また同じ梯子で上ってくる。その時はまさに倍返しで自分がやられることになってしまうのである。そのようにならないために、上に行けば行くほど、相手の力も強くなるので、その陰謀は苛烈なものになってくるのである。

結局、その内容は今回の裁判のように、「社会的抹殺」、あるいは数年前の北京市長のように「暗殺」されてしまう結果になる。相手が完全に自分に反撃できないようにしなければ、いつ自分を攻撃してくるかわからない……。それが中国の権力闘争なのである。

さて、今回の薄煕来の裁判もそのような陰謀で行われている。まさに、裁判の罪状である収賄・横領・職権乱用は、中国の公権力につくものであれば誰でも行っているものであり、ここまでの大きな裁判になるほどのものではない。日本でいえば、派閥争いの最中に、スピード違反、それも一般的な速度でのスピード違反で刑務所に入れられるようなものだ。

 この陰謀の主は習近平。彼は、薄煕来との間にライバル関係があり、なおかつ、双方の父がライバル関係にあって習近平の父は最後に失脚している。そのあおりで習近平は一時農村暮らしを余儀なくされている。一方、薄煕来はエリートコースを邁進し、大連市長・遼寧省長・通商部部長(通産大臣)そして重慶書記と要職を歴任している。また、その職を通じての海外の友人などは非常に多く、そのエッセンスを取り入れた政治は、海外からも評価されている。

関連キーワード

コメントする

お名前
コメント
画像認証
※名前は空欄でもコメントできます。
※誹謗中傷、プライバシー侵害などの違法性の高いコメントは予告なしに削除・非表示にする場合がございます。