【陰謀社会学】

オリンピックのルール、日本に不利になるのはなぜ? サマランチの陰謀

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 このことによって、参加国は回数を重ねるうちに増加傾向になった。各国は、まずオリンピックに参加、そしてオリンピックの誘致を政治的に行うことが非常に大きく求められるようになった。さらに、どんな小さな国でもオリンピックの開催地を決める投票の一票を持っていることから、小国は、一票を投じるかわりに、開発援助を受けるようになっていったのである。

 そして、IOCメンバーのあからさまな腐敗スキャンダルが次々と明らかになっていった。

 たとえば、IOCメンバーが開催候補都市に対して賄賂をたかったり、経済効果のうちのいくつかの利権を得るなど。さらに、メンバーの関連企業が開催地の工事を行うなどということも珍しくなかったのである。

 しかし、サマランチ氏は、これらの批判に対して、一切の対策を打たなかった。サマランチ氏の運営はすべて「密室政治」であり、その密室の中で何が行われていたのかはまったく不明であったのだ。

 この密室の中で行われたことが、非常に高度な駆け引きであり、開催に関連した利権と陰謀の巣窟であったことは言うまでもない。

 そして、この陰謀が最も強く押し出されたのが、1992年のバルセロナオリンピックである。バルセロナはサマランチ会長の故郷であり、その地に会長の権限でオリンピックを強引に誘致したとされる。

 これらの活動手腕は今でも引き継がれており、現在IOCの幹部として就任しているサマランチ会長の息子が、今回のオリンピックの開催地決定でも、スペイン皇太子を投入するなど、さまざまな陰謀をめぐらしているといわれている。

■オリンピックが腐敗した理由はサマランチ氏の“信仰心”!? 日本に不利なルールも……

 また、このサマランチ流の陰謀政治は、競技種目から各競技のルールに至るまで徹底して行われ、IOCの理事の意向が非常に強くスポーツの世界に影響を及ぼすことになったのである。

 その理由として、サマランチ氏が「オプス・デイ」のメンバーであったことが挙げられる。

「オプス・デイ」とは、キリスト教のローマ・カトリック教会の組織のひとつで、世俗社会での自らの職業生活を通して、自己完成と聖性を追求することを目的にしている組織である。つまり、職業を自己完成とし、その仕事が神々しくあれば、ほかの人々に知らせる必要はないと思っている可能性があるのだ。

 この信仰心から、何でも聞きたがる日本のマスコミは、“神を冒涜する存在”と思われていた可能性があったと、一部でささやかれている。

 過去にスキーのノルディック複合点数の配分を変えて、日本の選手が不利になったり、あるいは柔道のルールを変えて、日本人がなかなか優勝できなくなるなどの問題も、こうした日本のマスコミとの齟齬が原因でなのではないか、という一節もある。もちろん、国際ルールを取り入れていくことで日本のスポーツが世界に広まることは、賛成であるが、明らかに不利なルール変更に対しては、憤りを感じている日本国民も少なくないだろう。

 このような考え方が、サマランチ氏の息子の代にも受け継がれていると思うと、日本のお家芸であるレスリングが種目に残れるかどうかも、いささか不安なところではある。

■2020年、東京オリンピックは開催されるのか!?

 このようなことから、今回の2020年の東京オリンピック開催は非常に難しいとされていたが、マドリードは財政難、イスタンブールはデモで政情不安となっている。

 しかし、IOCの陰謀は非常に大きなものである。このサマランチ・イズムがどこまで続くのか。この陰謀体質が明らかになるのはいつまでか。政治的な事情、そして財政的な事情と、前会長一族の個人的な好き嫌いがどのようになるのか、その行方は不透明である。
(聖橋乱丸)

※記事は、ハピズムより

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