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イメージ画像:photp by Tsand「Flickr」より。

 ドイツ・ベルリン市のノイケルン区に住む匿名の男性が、今年の3月18日、自宅で助産婦の力を借りながら男の赤ちゃんを出産したことが明らかになりました。

 この男性は生物学的には女性として生まれたものの、男性になるため数年にわたってHRT(ホルモン補充療法)を受けてきました。つまりトランスジェンダーの“男性”です。

 彼は、子宮や卵巣など、女性として生まれ持った生殖器官を保持してきたため、ドナーからの精子提供を受けて妊娠・出産することができたとのこと。ちなみに「父子」共に健康だそうです。


■公式に認められた「子どもの生みの父」

 この匿名の男性、病院の記録に「母親」として載ることを嫌がり、自宅での出産に踏み切ったようです。

 ベルリン市当局のスポークスマンは、「この男性は、母親ではなく父親となることを望んでいます。そのため父親としての出産証明を与えることを認めました」と語っています。つまり、今回男性が出産した赤ちゃんは、公式に、父親から生まれた子どもいうことになりました。

 そもそも、この男性が女性生殖器を保持したまま、公式に男性として認められているのは、2011年にドイツの最高裁判所が「性転換手術をしなくても、性別を変更することができる」との決定を下したことによります。

 精子提供者をはじめとするそれ以外の情報は、「世間の好奇の目から子どもを守りたい」という男性の意思から公表されていません。妊娠中の男性は、子どもの性別も明かさないでほしいと求めていたようですが、市当局はその点は却下したようです。


■ヨーロッパに衝撃! しかし世界には先駆者がいた

 ドイツのメディアは、一様にこのニュースを驚きをもって伝えました。中には、「ビール腹じゃないよ、ベビー腹だよ!」などと面白おかしく伝えたメディアもあったようです。さらに男性が住む地域の保守系議員の中にも「こんなのは見たこともなければ聞いたこともない!」として衝撃が走りました。

 今回のケースは、トランスジェンダーの男性が子どもを生んだ欧州初の事例のようです。日本ではまだこのような報告はありませんが、米国においてはすでにトーマス・ビーティーさんの事例が存在しています。


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画像は、トーマス・ビーティーさん。「Daily Mai」より


 ドイツ人医師・トビアス・ポテク先生によると、「もしも女性が男性として生きることを望み、男性ホルモンを摂取した結果ヒゲが生えたり声が変わったとしても、子宮と卵巣はそのままなので、妊娠することは可能」であると述べています。

 写真のビーティーさんの本当にうれしそうにしている姿が印象的ですね。もはや出産は女性だけの特権ではないようです。男性が出産するというケースがこれから世界中で増えてくるのかもしれません。
(そうせいじ)

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