ダンディ坂野=ユリ・ゲラー?『SPEC』の登場人物を実在の超能力者に当てはめたら…

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2、ダンディ坂野×念動力×ユリ・ゲラー

 次にご紹介するSPEC HOLDERは、特別版『SPEC〜翔〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿』に登場したダンディ坂野本人役。彼の特殊能力は、「ゲッツ!」と叫んで対象を指差すことで、自在に浮遊させるという念動力。一見ふざけた能力だが、重い物を運ぶときにこれがあれば、腰を痛めずに済むため大変便利である。この念動力、テレキネシスとも呼ばれており、古典的なSF作品でも比較的よく見受けられるもの。念動力とはそもそも、物体を浮かべるだけではなく、意思一つで物体を自由に動かせる力の総称となっている。この能力第一人者といえば、ユリ・ゲラーだ。

 ユリ・ゲラーといえばスプーンをグニャグニャと曲げてしまうという変わったパフォーマンスを披露したことでもお馴染みの人物。かつては日本のテレビ番組にも精力的に出演していたため、これに感化された全国の小学生が、給食時間に彼の真似をして多数のスプーンを力任せに負ってしまうという事件が多発したものだ。

 しかし、実はスプーン曲げそのものは簡単なマジックで幾らでも再現が可能だという。そうなるとユリ・ゲラーはニセモノの超能力者だったのかという話になるのだが、彼の場合、最大のミステリーはその出自。

 精神分析学の権威であるフロイトの親族であり、厳格なカトリックの家に生まれ、イスラエル陸軍に入隊し、戦争を経験して以降除隊され、ファッションモデルも経験したという、奇妙な半生を送っているのだ。

 しかもイスラエル国内では、彼のお家芸である念動力は稚拙であると切り捨てられており、「今後国内でこういうショーをするな」と裁判所から通告を受けていたりする……。スプーン曲げが霞むほど、濃密な生き様だ。

3、サトリ×読心術×毛むくじゃらの怪物

 そして最後にご紹介するSPEC HOLDERは、またまた本編から。「庚の回」に登場したサトリである。その名の通り、サトリは人の心を読むことができるSPECの持ち主。ドラマでは脳にかなりの負担をかける能力であるため、毎晩12時以降は必ず眠ってしまうという欠点を背負うという設定。人の心を読めるとは相当便利なものだが、古くから日本には、これを可能にしていたのではないかとされる存在が生息してきた。

 江戸時代の画家、鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』に、覚という名の毛むくじゃらの怪物の姿が収録されているが、これこそがその存在、サトリである。サトリは飛騨、美濃の山奥に大昔から住んでいるとされる妖怪で、偶然住処の近くを通りがかった者を喰うために姿を見せるという。体は猩々のようだが人の言葉を使うことが可能で、目の前の人間の心の中の言葉を口にしてみせる。心を見透かされては逃げようにも先回りされるし、攻撃しても避けられてしまうため、大抵サトリに出会ったら命を落としてしまうことになるのだが、サトリは偶然にも意図できなかった事象については大いに取り乱すとされている。獲物がくしゃみをすれば驚いて一目散に逃げ出すし、たまたま少しの落石があったら、この場合も引き返すということだ。

 今でもサトリが生きているのかどうかは定かではないが、さしずめ現代では、獲物の所持している携帯の突然の着信に驚いて引き返すということもあるのかもしれない。

 『SPEC』に登場する魅力的なSPEC HOLDERたちのすべてをここで一挙に紹介するには、とても時間がかかるもの。今回は中でも目を引く者達を選び抜いてご紹介したが、いずれも元ネタを知っていればニヤリとできる超能力者ばかり。

 もちろん最新作の『劇場版 SPEC~結~爻ノ篇』でも、それは変わらない。『SPEC』ファンの方、超能力マニアの方、そして両方が大好きだという方は、是非この映画をご覧になっていただきたい。

 きっと後悔しないはず!
(松本ミゾレ)

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