「世界のフジモト」と呼ばれるトラック運転手・藤本敏文！　趣味は「戦場観光」。現在、アサドの暗殺ターゲット

デモに参加をしアサド政権撤退を訴える女性　撮影：藤本氏

　実は、藤本氏は数年前から海外旅行をするようになり、そうしているうちにカンボジアの孤児院に通うことが楽しみになったのだという。“カンボジアの孤児院”という“異空間”が、藤本氏の目を海外に向けたのだった。そうするうちに、アラブの春と呼ばれる騒動が起きる。藤本氏は、エジプトで起きたデモをひと目見ようと渡航。しかし、時すでに遅し。現地はデモが一旦終結し、落ち着いていたという。

　目的を達成できなかった藤本氏は、レバノンを目指す。そして、シリアにたどり着くこととなったが、当時のシリアは、まだ内戦状態ではなかった。だが、アラブの春の影響を受けて、たくさんのデモが計画されていた。その情報を聞きつけた藤本氏は、デモを見るために前線を目指したのだった。

　すると、目の前では激しいデモが行われていた。それを、建物の上から撮影をする。ここまでは、順調だったのだが、次の瞬間･･･。

ズダ……ンッッッ！

　１発の銃弾が顔の横を通過。藤本氏は、政府軍のスナイパーに狙われたのだ。

　そこから、藤本氏の心に火がつく。

　彼は、デモ隊に対して指示を出すステージに上り、大きな声でアサド政権退陣を叫んだのだ。（その時の動画を実際に見たのだが、ステージに上った日本人がアサド政権への批判をしたことで、会場は大きな盛り上がりを見せていた→https://www.facebook.com/photo.php?v=265041190262042&set=vb.100002684888522&type=3&theater）そして、この時の映像がシリアの国営放送で流れてしまった！　この報道がきっかけで、シリア全土でフジモトという名前が広がったのだった。

 
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