リアル・動物虐待で“即”封印決定した怪獣映画!? 大量ネズミの壮絶パニックとは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • コメント0
関連キーワード:

,

,

,

・“生きたネズミ”を型破りな方法で探し求めるスタッフ

 そこでスタッフらは、生きたネズミを大量に集めなくてはならなくなった。大映系列の映画館では「1匹50円」でネズミを引き取り、作品の街宣トラックには「ネズミ買上げます」と横断幕を掲げるなどして、スタッフ達は懸命にネズミを集めまくった。だが、この「生きたネズミ」が、すべての歯車を急速に狂わせていった。

・現場は動物虐待の連続!大量ネズミ感電死

 撮影はネズミ達にとって過酷だった。ネズラの群れが溺れ死ぬシーンでは、実際に生きたまま水槽で溺死させ、高速道路を走るシーンでは、ミニチュアの道路に電気プレートを仕込んでネズミを暴れさせようとしたが、多くのネズミが感電死してしまった。海外のSF映画もそうだが、当時はこんな動物虐待が平気で行われていた時代だった。

・撮影スタッフの命も危険に!

 そして撮影開始まもなく、出番待ちの俳優であるネズミ達から、ノミ、ダニ、シラミが大量発生! 殺虫剤を常用する撮影現場は修羅場と化し、撮影スタッフらはガスマスク着用という非常事態で撮影に臨んだ。瀕死の容態となり入院したスタッフも出たと聞く。さらにネズミ達は共食いや逃亡を始め、撮影所や近隣住民から苦情が殺到。まるで劣悪な待遇に対するネズミ達の逆襲のごとく、動物パニックは現実のものとなった。最後は保健所から警告を受け、撮影は約20分間のフィルムを撮った時点で中止決定。残されたネズミは、保健所の指示でガソリンを掛けて焼却処分された(供養は行われた)。

 このフィルムは、正月用の予告編として編集されたものが1980年代まで残っていた。ガメラの先駆的特撮技術を確認できる貴重なフィルムだったのだが、大映が現在の角川資本に変更される際に破棄されてしまったという。これにて怪獣映画の黒歴史『大群獣ネズラ』は、永遠に封印されたのだった。

『大群獣ネズラ』
大映・1964年公開予定
監督/村山三男
脚本/長谷川公之

■天野ミチヒロ
1960年東京出身。UMA(未確認生物)研究 家。キングギドラやガラモンなどをこよなく愛す昭和怪獣マニア。趣味は、怪獣フィギュアと絶滅映像作品の収集。総合格闘技道場「ファイト ネス」所属。著書に『放送禁止映像大全』(文春文庫)、『未確認生物学!』(メディアファクトリー)、『本当にいる世界の未知生物 (UMA)案内』(笠倉出版)など。新刊に、『蘇る封印映像』(宝島社)がある
ウェブ連載・幻の映画を観た! 怪獣怪人大集合

★天野ミチヒロの封印映画レビューまとめ読みはコチラ

人気連載
オーストリア少女監禁事件 ー 8年間半地下室に監禁された「永遠の10歳」ナターシャ・カンプッシュ

オーストリア少女監禁事件 ー 8年間半地下室に監禁された「永遠の10歳」ナターシャ・カンプッシュ

石川翠のワールド・ミステリー・探訪【ウィーンの少女神隠し事件...

人気連載
あなたの“遊ばれやすさ”がわかる4択恋占い! 本命昇格、真実の愛を求めるなら… 当たるLove Me Doの真剣アドバイス!

あなたの“遊ばれやすさ”がわかる4択恋占い! 本命昇格、真実の愛を求めるなら… 当たるLove Me Doの真剣アドバイス!

■あなたの“遊ばれやすさ”が判明! 「あなたが想像する“...

関連キーワード

コメントする

画像認証
※名前は空欄でもコメントできます。
※誹謗中傷、プライバシー侵害などの違法性の高いコメントは予告なしに削除・非表示にする場合がございます。