ボクのお尻は「野生の羊」の味がした ― 自分のお肉を食べたノルウェーのアーティスト!

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■憂いの元を、ワインで飲み干す

ボクのお尻は「野生の羊」の味がした ― 自分のお肉を食べたノルウェーのアーティスト!の画像3骨を口に加えるアレク君「mbl.is」が報じている

 2つ目のヒラメキが訪れたのは、この骨(寛骨)を展示のために、お湯にいれて消毒した時だった。アレク君は気がついた。煮込んだ骨には、少量だったが肉が付いている。食べてみよう。ごく自然にそう思ったという。

 そこで、骨から肉を削ぎ落とし、同棲中のガールフレンドの留守中に、こっそり料理してみた。「ポテトグラタンとワインと一緒に楽しんだのさ。肉は思ったほどなかったけど、んー、野生の羊みたいな味わいだったね」。そう彼は語る。


■モヤモヤを突き抜けて

 つづけて、こうも言う。「かれこれ20年間、股関節の痛みに苦しめられてきたんだ。自分の肉を食べてすっかり癒された気分だよ。これで完治したって感じだね」

 芸術とは、それにふれた観客に、広い意味での「癒し」をあたえるものだろう。でも、アレク君のケースでは、スカッとしたのは本人だけで、こんなもの美術じゃないと否定的に捉える人も大勢いる。

 だよね。彼がO.K.となると、自分の手足だの内臓だの(ちなみにあのゴッホはヒステリーを起こして、片耳を切りとったけど、たぶん食べてない)を展示したり、モツ煮にするアーティストが続出してしまう。

 さて、このお話には後日談がある。

 「ねえ、君。あのとき、食べたって聞いたけど、ほんとにほんとかい?」そう畳みかける記者を煙にまいて、あるとき、アレク君は悠然と答えた。「信じるかどうかはあなた次第。ぼくは誰かを説得するためにここにいるんじゃないからね」。また「この話しはひとつの物語なんだ。ぼくに言えるのはそんなとこかな」と。

 おや? なんかトーン・ダウンしてネ? もしかして…。でもね、アレク君。君の「物語」とやらが、たとえウソでもマコトでも、世界を何週間かそこいら楽しませてくれたことは、事実を超えた真実だと僕は思うよ。さあ、お次はなにを見せてくれるかな。楽しみにしてるからね。
(文=石川翠)

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