【臨界事故ミステリー】悪魔の球体デーモン・コアの目覚め ― 1人の学者がプルトニウム塊にブロックを積んだその時…

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●ほとばしる青い閃光

 緊張が頂点に達したその時、ハリーの手からブロックが落ちて、プルトニウム球の右上に当たった。悪魔は、この時を待ち構えていたかのように、たちまち臨界に達した。

 瞬間、放射線の放出を告げる青い閃光が迸り、ガイガーカウンターが悲鳴をあげた。ハリーはパニックになり、落としたレンガをつかみとったものの…再びそれを落とした。

 ようやく我に返った彼は、実験用テーブルを一気に「ちゃぶ台返し」に持ち込もうとしたが、それはあまりにも重かった。やむなくプルトニウム球の周りから、一つずつブロックをとり除けはじめた。やがて連鎖反応は停止し、ガイガーカウンターは落ち着きを取り戻した。

Daghlians-Hand.jpg被曝したハリーの手

 この間、およそ1分。それはハリーとっておそらく、人生で最も長い1分だったにちがいない。彼は致死量の放射線(推定5.1シーベルト!)に曝されていて、すぐさま病院に収容された。

 数日後、手が放射線火傷のために無残に膨れはじめた。その後、症状は悪化の一途をたどり、事故後25日たった9月15日、彼は急性放射線障害のために死亡した。この実験の顛末については、是非、再現映像をご覧いただきたい(ただし、事実とは異なる脚色あり)。
(文=石川翠)

動画は、YouTubeより


※後編の配信は明日夜を予定。デーモン・コアの新たな犠牲者と、浮上する2つの謎

石川翠のミステリーシリーズバックナンバーはコチラ

コメント

1:匿名 2016年12月29日 12:37 | 返信

この参考の動画がやっている事はスローティンの実験じゃないのかな
Beの半球をマイナスドライバーで近づけたりしてて、ミスでくっつけて慌てて手ではねのけた、っていう話しだし。

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