アメリカとファックする ― 著名ゲイポルノ男優のイカれた挑戦が素晴らしすぎてニヤニヤする

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■ケラー氏の試みはポルノなのか? アートなのか??

“BIG SHOE ADVENTURE 1: COLBY DOES AMERICA… AND CANADA TOO”は、ケラー氏による完全な個人プロジェクトだ。生業とするポルノムービーとは違い、お仕事ベースの試みではない。Daily Mirrorの記事よれば、ケラー氏のプロジェクトにいち早く目を付けたポルノスタジオから、相応の金額でポルノビデオ化の権利を買い取りたいというオファーがあったという。しかし、ケラー氏はその申し出を断った。理由は、ポルノスタジオが欲しがっているのはあくまでポルノであり、ケラー氏が追い求めているアートではなかったから。

 ケラー氏はゲイポルノのプロフェッショナルである一方で、他の肩書きも有している。彼は、ブロガー、共産主義者、そしてアーティストでもあるのだ。

 これまでも彼は、他のアーティストや協力者と組んで作品を発表してきた。キャメロン・スタルハイムが制作した“And then I saw Colby on the street and my fantasy died”という作品は、ケラー氏から受けたインスピレーションを元に作られた立体造形だ。彼自身も以前は作品制作を行っていたようで、本人のブログでは作品を見ることができる。

アメリカとファックする ― 著名ゲイポルノ男優のイカれた挑戦が素晴らしすぎてニヤニヤするの画像2画像は「YouTube」より

 しかし、彼はアーティストとして社会的に認められているわけではない。それに、ありがちな話だが、ポルノはアートになりうるのか? という議論もある。この点についてDaily Mirrorは、「ケラー氏のプロジェクトが終了し、作品が完成した後にアート界が決めるだろう」と書いている。

 ポルノとアートについての論争は、これまで幾度も行われてきた。文学で言えば、世界的名作であるヘンリー・ミラーの「北回帰線」が性描写の過激さと内容の反社会性ゆえに、母国アメリカではなくフランスで先に刊行されたケース(27年後アメリカで刊行されるも発禁になる)があった。日本では「チャタレー事件」、「四畳半襖の下張事件」などがよく知られている。要は作品が発表される場所の歴史や文化的背景によって、同じ作品でも評価が異なるということなのだろう。そして、ポルノであるなしにかかわらず、何をもって社会的にアートとして認められるかと言えば、Daily Mirrorが記したように、結局はその道の権威者にアートとして認められるか否かということなのかもしれない。

 ケラー氏は、このプロジェクトで制作した作品を無償で公開する予定だ。既に海外の動画サイトでは、その一部を観ることができる。見たところ、これがアートかどうかは、正直わからない。もちろん、完成した作品を見ない限り、適正な評価はできないのだが。

 とはいえ、建国の父とされるピルグリムファーザーズ以降、ビートジェネレーション文学の金字塔であるジャック・ケルアックの「路上」に表れているような巡礼の思想、「移動」というコンセプトを伝統的、文化的背景に持つアメリカを旅してファックし、記録に残すという試みの資料的価値は高い。まあ実はそんなことはどうでもよくて、ケラー氏同様股間に一物ぶら下げたゲスい男の1人として、彼のプロジェクトの成功を心からお祈りしたいと思う。

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