40歳になると、アルツハイマー病を発症する村 ― 近親婚が原因か?

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■村民同士での近親婚が原因か

yarumalcurse2.JPGフランシスコ・ロペラ医師 画像は「YouTube」より

 特定の村にだけ多発するアルツハイマー病。この不可解な現象は長年「ヤルマルの呪い」として恐れられてきた。しかし1995年、この病気の原因が「近親婚と、それによる遺伝子変異」であると突き止められたのだ。実はこの地域では過去300年の間、村民同士での近親婚が繰り返されてきている。近親交配によって遺伝子の突然変異が引き起こされ14番染色体の遺伝子が欠陥。病識が無いまま繰り返される近親婚により、遺伝子変異が代々受け継がれ、結果アルツハイマー病が広がったと考えられた。

 この画期的な発見は、この村に生まれ育った脳神経科医のフランシスコ・ロペラ氏によりもたらされた。ロペラ医師の臨床は、これまでのような発病後の投薬ではなく、アルツハイマー病の遺伝子を持つ、まだ発病前の若者への投薬というものだ。「アルツハイマー病の原因は未だ究明中です。ですが、そのうちの1%は遺伝によるもので、我々の研究は予防法を見つける上で有益といえるでしょう」と彼は語る。現在、スイスの大手製薬会社ロシュ及びアメリカの国立保健研究所等と協働で新薬の開発に取り組んでおり、最終的な結果は2020年に出るということだ。

 今、世界中で4秒に1患者が発生しているアルツハイマー病はHIV感染の3倍の速さで蔓延している。日本でも他人事でないのは言うに及ばない。原因不明の不治の病だが、東京オリンピックの頃には一筋の光明が差し込んでいてほしいと切に願うばかりだ。
(文=佐藤Kay)

参考:「Daily Mail」、「New York Times」ほか

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