【日本怪事件】“定”イズム、ここに在り ― 「局部切り取り事件」3選!
――日本で実際に起きたショッキングな事件、オカルト事件、B級事件、未解決事件など、前代未聞の【怪事件】をノンフィクションライターが隔週で紹介する…!

愛人男性のペニスを切り取った阿部定事件は、大島渚監督の『愛のコリーダ』などいくつもの映画や小説、マンガの題材にもなり、あまりにも有名だ。
平成24年には、49歳の男性が、自宅アパートでペニスを切り取られた状態で死亡して見つかる事件が東京・昭島市で起きた。だが、同様の事件は近年ではあまり見られないようだ。
今回は、かつてあった衝撃的な局部切り取り事件を3つ紹介しよう。
■CASE1 切なすぎる女優の恋
事件の主人公となるのは、元日活女優の宮古世里江(当時、38)。『女人曼陀羅』『弥八追分節』『本朝怪猫伝』などに出演している。
役者仲間と結婚して一子をもうけたが、離婚。世里江は故郷の釜石に戻り、旅館の仲居をしていた。そして、旅館に配管工事に来ていた佐藤(当時、30)と、恋仲になる。離婚歴があり8つも年上の女との結婚を佐藤の両親が反対したこともあり、2人は上京して文京区元町のアパートで同棲を始めた。これが昭和26年のことである。このとき、佐藤は自分で配管工事の会社を作り、経営は順調であった。
だが昭和28年、佐藤は親に勧められて見合いをする。最初は乗り気ではなかったが、嫌々ながら交際しているうちに、10月20日に結婚式を挙げることになった。そのことは世里江にも伝えた。
結婚式が決まってからは、同棲していたアパートを出て会社の2階で寝泊まりするようになった佐藤だが、それからも度々、世里江のもとを訪れてセックスした。
世里江のほうはむしろ、佐藤が幸せになれるのなら自分はきっぱり身を引こうと考えていた。だが、佐藤の煮え切らない行動が、世里江を惑わせる。
事件が起きたのは、7月8日。仕事で酒を飲んで、佐藤が世里江のアパートを訪れたのは、午後11時頃だった。2人でビールを飲んでいると、世里江がしんみりと畳に両手をつく。
「長い間、お世話になりました」
「すまないことをした。許してくれ」
佐藤はそう謝ってから、世里江を抱いた。2人はいつもより、いっそう熱く燃え上がる。
「結婚しても、会ってもいいんだよ」
佐藤のその言葉は、煮え切らない男なりの、気遣いだったのかもしれない。だが、世里江にとっては侮蔑以外のなにものでも無かった。
酔って眠り込んでしまった佐藤の姿は、世里江の憤怒をかき立てる。
世里江は、西洋カミソリを手に取ると、佐藤のペニスを切り取った。それをもって外に出ると、マンホールに捨ててしまったのだ。佐藤は命を取り留め、世里江に同情する言葉を口にした。そのこともあって、世里江は起訴されず罪に問われることはなかった。佐藤はその後、別の女性と結婚し、3児を授かった。ペニスを失っても、残された動脈で精子を送り込むことができたのだった。
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