8人連続殺害! 異常快楽に目覚めた戦後の連続殺人鬼・栗田源蔵

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■首を締める快感を求める無慈悲な連続殺人鬼

 実は、栗田はそれまでも、女を殺していた。そして、これ以降も女ばかりを殺し続けたのだ。

 昭和20年、無職の栗田をヤミ米屋に誘ったのが、戦争未亡人で35歳の江美子だった。一緒に商売をしているうちに、2人はいい仲になった。「あの最中に女の首を締めると、すごくいい」子どもの頃に大人から聞いたそんな言葉を思い出し、セックスしながら江美子の首に細紐をかけて引き絞ったのだ。栗田は、頭がしびれて、何が何だか分からなくなる快感を覚えた。気がつくと、江美子は絶命していた。

 それ以後、三角関係での殺人も含めて、さしたる動機もなく、あっさりと女性を殺し続けた。

 昭和26年8月、栃木県で乳児を寝かしつけていた24歳の母親の首を締め、強姦した後、殺害。同年10月には、「おせんころがし殺人事件」と呼ばれる犯行を起こした。


■戦慄のおせんころがし殺人事件

 千葉県の勝浦にある駅の待合室で、29歳の主婦が困り果てていた。終電を逃し、子どもたちを連れ、隣町まで夜道を帰らなければならない。そこに、自転車に乗った栗田が通りがかり「一緒に行ってあげよう」と声をかけた。子どもを背負ったり、自転車の荷台に荷物を載せてくれる栗田を、親切な人だと主婦は思っただろう。

 灯りが乏しくなってくると、栗田は態度を変えた。「いい体してるねえ」「ダンナだけじゃ物足りないだろ」「俺とやらないか」などと迫ったのだ。「おせんころがし」と呼ばれる崖の辺りに来たところで、栗田は本性を剥き出しにした。自転車を押し倒し、5歳の男の子の頭を石で割り、その体を崖に突き落としたのだ。7歳の長女も突き落とされた。恐怖に震える主婦を栗田は陵辱し、首を締め、崖に突き落とした。3歳の次女にも手をかけて、やはり突き落としたのだ。

 翌年、千葉県の検見川町の民家で、栗田は主婦とその叔母を殺し、主婦を屍姦した。その現場に指紋が残されていたことから、栗田は遂に逮捕されたのだった。

 昭和27年8月13日、千葉地裁は千葉で起きた事件について、栗田に死刑判決を下した。

 昭和28年12月21日、宇都宮地裁は栃木で起きた事件について、死刑判決を下した。2つの裁判所から死刑判決を受けたのは、栗田が初めてである。1959年10月14日、栗田の死刑が執行された。おせんころがし事件は、その残酷すぎる犯行手口によって、いまなお語り継がれる事件となっている。
(文=深笛義也)

■深笛義也(ふかぶえ・よしなり)
1959年東京生まれ。横浜市内で育つ。18歳から29歳まで革命運動に明け暮れ、30代でライターになる。書籍には『エロか?革命か?それが問題だ!』『女性死刑囚』『労働貴族』(すべて鹿砦社)がある。ほか、著書はコチラ

※日本怪事件シリーズのまとめはコチラ

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