ビタミンB3は宇宙空間で作られて隕石に乗ってやってきた!?

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 各種のビタミンは人間の身体に欠かせない重要な栄養素だが、ビタミンB3(ナイアシン)は隕石に付着して宇宙から地球にやってきたかもしれないというから驚きだ。


■ビタミンB3は宇宙空間で生成

vitaminb31.JPGゴダード宇宙飛行センター 画像は「Wikimedia Commons」より

 米・メリーランド州グリーンベルトに構えるNASAの「ゴダード宇宙飛行センター」で行なわれた実験で、宇宙空間の環境の中でビタミンB3を含む数々の複雑な分子を生成させることに成功した。つまりビタミンB3は宇宙空間で生成できることがわかったのだ。

 巨大な星の最期を飾る一大イベントとも言える超新星爆発が起ると、付近の宇宙空間にはバラバラになって塵と化した各種の元素が広範囲にわたって雲を形成する。そして自らの重力によって平たく円盤状に圧縮され、塵に含まれる水分によって凍った霜の層を形作るということだ。

 そこに宇宙空間の放射圧が加わると、霜の層が化学反応を起こし、ビタミンB3を含む各種の有機化合物が生成されるのだ。これらの有機化合物は氷の粒となって結合し、隕石や彗星に姿を変えて地球のような星に衝突することでビタミンB3などの有機化合物を運ぶと考えられている。

 この仮説を証明するために、ゴダード宇宙飛行センターで行なわれた実験では、宇宙空間と同じ冷え切った真空の環境の中でできた氷に、陽子をぶつけて爆発させたという。この爆発によって化学堆積物が発生し、その中にはビタミンB3も含まれていたのだ。

「この実験は、ビタミンB3などが宇宙空間で生成できることを示しています。そしてこれらの有機化合物が隕石の一部として古代の地球にやってきたとも考えられます」と実験を主導したNASAのカレン・スミス氏は語る。

 NASAは昨年、南極で発見された炭素を多く含む隕石からビタミンB3が含まれていたことを発表している。今回の実験は宇宙でビタミンB3が作られ得ることを証明するものになり、ビタミンB3などのいくつかの有機化合物が地球外から運ばれてきたという仮説をさらに固めるものになったといえるだろう。

vitaminb32.JPG実験で発生した化学堆積物 画像は「YouTube」より

■「パンスペルミア説」を補強するものになるのか

 ビタミンB3は水溶性ビタミンのビタミンB複合体のひとつで熱に強く、糖質や脂質、タンパク質の代謝に不可欠であるといわれ、欠乏すると皮膚炎や口内炎、神経炎や下痢などを発症させることもあるという。これほど人体にとって重要な栄養素が“宇宙からやってきた”というのは驚くべきことだ。

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