「人間の死臭」はアノ動物に似ている ― 科学的に解明された腐乱臭の謎

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 9月16日付けのオンライン科学ジャーナルの「PLOS ONE」によると、ルーヴェン大学の分析化学者エヴァ・カイパーズ率いる研究チームが、人間の死体が腐敗分解されていく過程で放出する固有のガスの成分の特定に成功したという。

 ほかの動物などの死体から出される腐敗臭とは異なる「人間の死臭」の原因物質が解明されたことで、死体特定のための技術にも応用できる可能性が出てきたようだ。


■人間の死体の腐敗臭を特定

 人間の死体は、どんな臭いだろう。腐敗の進んだ人間の死体の臭いを嗅いだことのある人は、意外に少ないのではないだろうか。少なくとも自らすすんで嗅ぎたい臭いではないが、実際に嗅いだことのある人によると、死体の腐敗臭は嫌な臭いではあるが、それをどう説明していいかわからないような臭いだという。


■豚の腐敗臭は人間と似ている

 科学誌「Science Magazine」によれば、この研究プロジェクトにおける実験は、人間をはじめ、豚、ねずみ、もぐら、うさぎ、亀、カエル、チョウザメ、鳥の死体から採取した組織片をガラス容器に密閉のうえ、放置し、腐敗の進行具合にあわせて容器中の空気をサンプルとして採取。解析するという方法がとられているという。

 一般的に動物の死体の腐敗臭は、嗅ぎ分けの訓練を受けていない人にとっては、どれも同じような悪臭としかとらえられないものらしいのだが、化学分析をすると、動物の腐敗臭は、それぞれ固有の臭い成分をもっていて、人間の腐敗臭にもっとも近い臭いをだすものが豚であることも判明している。

 豚は、体毛の量や組織、目の構造、皮下脂肪の割合など、人間と非常に近い組織構造をもっており、すでに皮膚移植や心臓弁移植に豚の組織が利用されていることもある。また、豚の内蔵などに生息する体内微生物が人間のものと非常に似ていることから、人間に近い腐敗臭を出す要因として考えられてもいる。

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