【閲覧注意】“顔面ドロドロ”の21歳女性 ― 医者から見放されても「これが私の生きる道」

 世界には、「奇病」と呼ばれる珍しい病気を抱えた人々が数多く暮らしている。これまで積極的に報じられてこなかった彼らの症状と苦しみを社会が知り、受け止めることは、難病の治療と患者の幸せな人生を実現するための重要な一歩であるはずだ。トカナは今後も、この奇病患者たちが置かれている状況と、苦しい胸の内を伝え続けよう。さて今回は、インド発、“ドロドロな顔面を持つ”女性の話題だ。

【閲覧注意】顔面ドロドロの21歳女性 ― 医者から見放されても「これが私の生きる道」の画像1画像は「Cover Asia Press」より引用

 異常に増殖し、大きく垂れた皮膚によって完全に崩壊した顔面――。もはや目と鼻、そして口がどこにあるのかさえわからない。今月6日付の英紙「The Daily Mail」によると、彼女はインド東部、西ベンガル州のコルカタに暮らすハディージャ・カートゥーンさん。21歳の女性だ。ハディージャさんは、これまで一度も学校に通わず、両親のもとでひっそりと暮らしてきたという。


■「これが私の生きる道」家族とともに精一杯生きる

 父親のラシード・マラさん(60)と母親のアミーナ・ビビ(50)さんが異変に気づいたのは、まだハディージャさんが生後2カ月の時だった。

「もともと娘は、ほかのきょうだいよりも瞼が厚かったのです。しかし、彼女がしっかりと目を開けられないことに気づくまで、少しも気にかけてはいませんでした」(ラシードさん)

【閲覧注意】顔面ドロドロの21歳女性 ― 医者から見放されても「これが私の生きる道」の画像2画像は「The Daily Mail」より引用

 すぐに彼女を病院へと連れて行くと、6カ月の入院が必要とされ、さまざまな検査が行われた。その結果、ハディージャさんは「神経線維腫症」という遺伝子疾患を抱えている可能性が高まったが、結局医師たちが導き出した結論は「何もできることはない」というものだったという。

「お医者さんがそう言うものですから、それ以降は診察に連れていくことはありませんでした」(ラシードさん)

 やがて、歳を重ねるごとにハディージャさんの症状は悪化。顔面の腫瘍がどんどん巨大化し、増殖して垂れ下がった皮膚で一面覆い尽くされてしまったのだ。こうして彼女の顔は、まるで溶けたかのように完全崩壊した。

 この容姿、そして家庭の貧しさもあり、これまでハディージャさんは一度も学校に通っていない。知識のほとんどは、現在28歳と25歳の兄たちから教えられたものだという。しかし、このような境遇にもかかわらず彼女は自分の人生について幸せだと語る。

「私は、こんな風に生まれたことを受け入れています」
「毎日座って、いろいろ考えています。お母さんと人生について話したり、家の近くを散歩したり、お茶を飲むことも好きです。幸せですよ」
「友だちはまったくいません。でも、私には愛する家族がいます。両親は、私の世界そのものなのです。知らない人とは話したくもない」
「これが私なのですから、それを認めて生きていくしかありません。努力とか、そういう話ではないのです。これが私の生きる道」(ハディージャさん)

■絶望的な貧困、しかし希望の光が見えた!

 現在、ハディージャさん一家の家計は、パン屋で働く兄2人たちに支えられている。それでも収入は月に13,000円ほど、貧困状態は相変わらずだ。このままでは、ハディージャさんが手術を受けることができる日は永遠に訪れないだろう。しかし、そんな絶望的な状況に一筋の光が差した。

 ある日、街を散歩していたハディージャさんの姿が地元役人の目に留まり、支援を呼びかけるサイトとクラウドファンディングを立ち上げてくれたのだ。

「オフィスまで歩いている途中、彼女の姿を見かけました」
「こんな顔は見たこともない。私には13歳の娘がいますが、もしも娘が同じ病気だったらどうするだろうと考えたのです」
「知らない間に、涙が頬を伝っていました。限られた方法しかありませんが、SNSのパワーを信じ、呼びかけたのです」(役人の男性)

 こうして、世界中のネットユーザーがハディージャさんの置かれている苦境を知るところとなり、地元のNGOも支援の動きを見せはじめたようだ。また、アポロ・グレンイーグルス病院の脳神経外科医も、

「恐らくハディージャさんの症状は、神経線維腫症です。しかし、顔の中に深刻な腫瘍が形成されている可能性もあります。もしその場合には、彼女が命の危険にさらされる可能性もある」
「まだわかりませんが、確かな診断を下すには、遺伝子検査をしなければ」

と治療方針についてコメントするなど、少しずつ状況は変わりつつあるようだ。

動画は「YouTube」より

 なお、「神経線維腫症」は17番染色体の異変によって生じるもので、他者には感染しない。患者数は約3,000人に1人の割合で、原因は両親からの遺伝もしくは突然変異だ。患者の苦難は、映画『エレファント・マン』でも描かれている。人々の善意によって、ハディージャさんが本来の顔を取り戻せる日が少しでも早く訪れることを祈りたい。
(編集部)


参考:「The Daily Mail」、「Crowdfunder.co.uk」、ほか

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